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退職金「平均2000万円」は大企業に限った数字

退職金を前提にした老後資金計画はもはや立てられないかも

退職金を前提にした老後資金計画はもはや立てられないかも

定年退職時に支給される退職金は、一時金で2000万円などと言われます。2015年4月、日本経済団体連合会・東京経営者協会が公表した「2014年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」によれば、2000万円超が支給されているようです。

この調査結果を詳しく見ると、「管理・事務・技術労働者」の60歳総合職で、大学卒業が2357万7000円、高校卒業が2154万9000円。確かに2000万円を超えています。ただ、経団連の調査ですから、対象は経団連所属企業、つまり大企業が中心です。その平均値だけで退職金が2000万円も支給されると考えるのは、いささか早計でしょう。

99.7%は中小企業

中小企業庁が発表した「中小企業白書(2014年版)」によると、企業規模に応じた社数は次のようになります。

大企業=約1.1万社(0.3%)
中規模企業=約51万社(13.2%)
小規模事業者=約334.3万社(86.5%)

つまり大半の方は中小企業で働いているわけです。かくいう私は小規模事業者です。そんな自分がやっているささやかな会社に照らして、果たして社員に対して2000万円もの退職金を払えるかどうかを考えると、「う~ん……」と思わず下を向いてしまう次第であるわけです。

中小企業の退職金はいくら?

では、中小企業に勤務している方が定年まで勤め上げた場合、退職金はいくらになるのでしょうか。

東京都が従業員10人~300人未満の都内中小企業だけを対象にした、賃金に関する実態調査を見ると、定年まで勤めた場合のモデル退職金の額は、次のようになります。

大学卒=1383万9000円
高専・短大卒=1234万5000円
高校卒=1219万1000円

結構、大企業との間に格差があるのが分かるでしょう。しかも、ほとんどの企業が中小企業および小規模事業者であることを考えると、退職金が2000万円も支給される人は、ごく一部であると推察されます。

つまり、「退職金は2000万円」という前提で老後の資金計画を組むと、計画が狂うことになりかねないのです。

「退職金はもらえても1000万円」と心得ておくべき

自他ともに認める大企業に勤務している人なら、退職金は2000万円という前提で老後の資金計画を組んでもよいと思います。ただ中小企業勤務の人は、退職金は1000万円という前提で資金計画を組むのが無難です。

もっと厳しいことを言うと、中小企業は大企業に比べて財務体質が弱いので、自分が定年を迎える前に倒産するリスクも、ある程度は想定しておく必要があります。不幸にして、定年前に勤務先が倒産してしまったら、退職金も何もあったものではありません。それこそ老後の資金計画は根底から狂ってしまいます。

働き続けることが必須。健康は最強の資本!?

なかなか現実は厳しいわけですが、だからこそ50歳になったら、真剣に老後の資金計画を考える必要があります。貯蓄がほとんどないという人は、無理をしてでも貯めなければなりません。

仮に年平均3%の運用利回りで10年間積立投資をした場合、毎月の積立金額を10万円にしたとしても、10年後に貯まるお金は1400万円です。退職金が1000万円支給されたとしても、60歳の時点で準備できる老後の資金は2400万円。年金を合わせても、生活は結構厳しい。

となると、残された手段は60歳以降も働き続けて、少しでも生活資金を稼ぐこと。60歳以降の最強の資本は、案外、健康なのかも知れません。

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