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100年以上続く名店がずらり!北京の老舗レストラン5選(2ページ目)

中国には「このお店は老舗ですよ」という国からの認定証「老字号(ラオズハオ)」があります。ここ北京はおよそ800年国の中心として栄えていた歴史の地だけあって、老字号認定された老舗レストランがたくさんあります。このページではそんなレストランから厳選5店をご紹介! どこも明朝から続く名店揃いです。

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド


2.国内外で最も有名な北京ダックレストラン「全聚徳」

北京の老舗レストラン「全聚徳」

北京ダックを頼むと料理人が目の前で切り分けてくれる

北京の老舗レストラン「全聚徳」

パリッジュワーの食感がたまらない。一枚目は荷叶餅(ダックの皮)なしでご賞味を

北京ダックの本場北京には、数え切れないほどたくさんの北京ダックレストランがあります。そのなかでも知名度ナンバーワンは、迷うことなく「全聚徳(チュエンジュードゥ)」です。全聚徳の創立は清朝後期の1864年。すでに150年の歴史ある老舗レストランで、国内外の観光客に絶大な人気があり、本店の和平門店や人気の前門店、王府井店は予約不可、食事時は長蛇の列となる賑わいようです。

全聚徳は北京ダックの調理法「掛炉(あぶり焼き)」を生み出したことで知られています。それまでの調理法「燗炉(蒸し焼き)」と比べ、焼き上がりのダックは皮がパリッとしていて、肉がやわらかいのが特徴です。今ではほとんどの北京ダックレストランがこの「掛炉」を採用しています。ちなみに、北京にもう一軒ある老舗北京ダックレストラン「便宜坊」は、伝統的な調理法「燗炉(蒸し焼き)」を採用していますので、食べ比べしてみると面白いです。

北京の老舗レストラン「全聚徳」

前門本店はいつでも満席。並ぶ覚悟でお出かけを

北京ダックの値段は店(※)やダックのランクによって異なりますが、1羽のセットコースでおよそ200~300元(4000~6000円)。コースにはダックのほか、荷叶餅(ダックの皮)、タレ、長ネギやキュウリなどの薬味、鴨湯(ダックのスープ)が含まれます。2人なら、コースに冷菜を1、2皿で十分ですし、3人でもコースに冷菜1、2皿とおかずを1、2皿プラスすれば満腹に。ダック以外のメニューもたくさんありますが、ここ全聚徳ではダック料理を中心に味わうのが通(ツウ)です。

※……全聚徳は庶民向けのリーズナブルな店舗と、昔ながらの店舗があり、前門店などはその両店が並んでいるのですが、せっかく食べるなら多少お値段が高くても昔ながらの店舗がベストです。

<DATA>
■全聚徳和平門(本店)
住所:西城区前門西大街14号楼
TEL:010-6302-3062
営業時間:11:00~13:30、16:30~20:00
予算:約300元/人
近くの見所:前門天安門故宮博物院

>>>北京には他にも人気の北京ダックレストランがたくさんあります。北京ダックレストランをお探しの方「北京の北京ダックレストラン」をどうぞ。

3.王侯貴族や文化人が愛した究極の羊の焼肉「【火考】肉季」

北京の老舗レストラン「【火考】肉季」

代表料理「【火考】羊肉」98元~。味もボリュームも大満足の人気メニュー (C)聚徳華天

北京の老舗レストラン「【火考】肉季」

羊以外の料理も充実。炸烹蝦肉。サクッ、ホロリの食感がやみつきに (C)聚徳華天

北京料理としてかかせない羊料理。その旨味を最大限に引き出した【火考】羊肉(羊の焼肉)で有名なのが「【火考】肉季(カオロウジー)」。創設清朝1848年という今回紹介する5店舗のうち最も歴史あるレストランです。

【火考】肉季は古き良き北京の街並みの残る后海に位置します。この后海というエリアは、元々王侯貴族の住む地域だったため、【火考】肉季にはラストエンペラー溥儀の従兄弟・溥儒や、作家・老舎が愛用していたことでも知られます。店内からは四合院や胡同といった伝統建築が点在する湖畔の風景が堪能できるのも魅力です。

北京の老舗レストラン「【火考】肉季」

優美な店内。内装やサービスなど総合的にハイレベル (C)聚徳華天

日本人の多くは羊肉を倦厭しがちですが、中国の羊肉は日本のラム肉とはまるで別物。臭みがなくホロリと柔らかい食感で、一度食べるとやみつきになる人は少なくありません。しかもここの羊肉は最高級レベル。それをネギやパクチ、生姜など薬味や調味料で秘伝の味に仕上げたイチオシメニュー・【火考】羊肉(羊の焼肉)は、味も量も満足度満点。【火考】羊肉は98元(約2000円)、148元、198元とレベルがあり、98元のもので十分美味なのですが、予算に余裕があればぜひ198元のスペシャル版をどうぞ。

北京の老舗レストラン「【火考】肉季」

無形文化遺産に認定されている「武吃自【火考】」。分厚い鉄板で焼き上がる羊肉は超絶美味 (C)聚徳華天

【火考】羊肉のほかにも、イチオシ料理は炸烹蝦肉(大蝦の香り炒め/147元)、中式菜蔬【火考】牛排(中華風牛肉ステーキ/218元)、玉竹蹄黄(牛の掌の最高級部位を使った美容食/198元)など。また、ここのスペシャルメニューとして、無形文化遺産に認定されている「武吃自【火考】(要予約)」があります。特製の巨大鉄板の上で、長い箸を操りながら自分で肉を焼く、まさに武道のような食べ方。お値段はコース3500元(約7万円)~なので、ある程度人数を揃えて挑戦してみてください。

<DATA>
■【火考】肉季(后海本店)
住所:西城区前海東沿14号(銀錠橋側)
TEL:010-6404-2554、6406-9719
営業時間:11:00~23:00
予算:約200元/人
近くの見所:后海
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