古き良き北京の街並みを堪能できるエリア・前門

前門「前門大街」

前門大街。中央に見えるのが正陽門(箭楼)。その向こうが天安門広場

急速な発展で昔ながらの景色が失われつつある北京ですが、天安門広場の南側に位置する前門には、清朝から続く老舗店や伝統的な中華レストラン、コテコテのチャイナグッズなど、“これぞ中国!”という懐かしい風景が残されています。思いっきりチャイナを堪能したい方必見のエリアです。

前門とは?

前門「北京の城門」

内城(北京城)の南側の外城は北京の下町、庶民の繁華街として栄えた

前門「スターバックス」

中華なデザインで話題の前門のスタバ。その右隣が老舗の調理肉屋「月盛斎醤肉店」

北京の町は、かつて上の図のように城壁に囲まれていました。町は故宮(紫禁城)を中心とする“内城”と、その南に出っ張るように存在する“外城”の二つに分かれていました。前門とは、故宮の真南にある内城から外城へ通じる正陽門の俗称。いにしえの正陽門は“正陽門”と“箭楼”に二分され現存しています。

もともと城門の俗称だった前門は、時代と共に、正陽門の南側一帯を指し示すようになり、いまでは、前門は城壁の名前としてではなく、エリア名として使うのが一般的になっています。

 

前門、北京五輪を契機に大変容したエリア

前門「台湾街」

鮮魚口の南に位置する「台湾街」。写真の台湾夜市は夏季限定で16時頃~

前門「胡同、路地」

前門大街から一歩裏に入れば、10年前の風景が健在!

以前、前門といえば、数十年から数百年の歴史ある老舗店のほか、観光客向けのチープなチャイナグッズを扱う小さな店が軒を並べ、「安いよ!」「見てって!」と威勢いい呼び込みの声が響く、ちょっと日本のアメ横のような繁華街でした。

そんな前門が、大きく動き出したのは北京五輪の1年前の2007年。道が封鎖され、大規模な修繕工事が始まりました。そして、五輪開幕前日の8月7日に一般開放されたのです。

修繕後の前門は、清朝末期から中華民国初期を思わせる、整備されたエリアに生まれ変わりました。「前門大街」や「大柵欄」といったメインスポットはすっかり変容してしまいましたが、裏道へ一歩入れば、昔のゴチャゴチャ感は健在! 今でも観光客はもちろん、地元北京っ子にも愛される人気エリアです。

次ページからは伝統中国ファン必見!「老字号(老舗店)」についてです。