要介護4~5になったら自宅での介護は心身的に厳しい?
まず、要介護4、5になっても自宅で介護を受けながら、生活ができるかどうか、について掘り下げてみましょう。同じ調査で、老後、子どもと同居したいと思うかを聞いたところ、66.3パーセントが子どもとの同居を望んでいない(「どちらかというと同居したくない」28.6パーセント、「同居したくない」37.7パーセント)ことが分かりました。(図1)
東京都に暮らす50~69歳の男女を対象「終の棲家に関する実態調査」
(オウチーノ総研)
子どもとの同居を望まない理由として最も多かったのは「気楽に暮らしたいから」や「自由に暮らしたいから」で、次いで「子どもに迷惑をかけたくないから」「生活リズムが合わないから」「面倒だから」が続いています。
一方、「同居したい」「どちらかというと同居したい」の理由は、「身近にいてくれる方が安心だから」が最も多く、次いで「賑やかに暮らしたいから」の順となっています。
さらに、自分がもし介護が必要になったら、子どもに介護して欲しいと思うかを聞いたところ、81.1パーセントが子どもに介護されることを望んでいない(「どちらかというとして欲しくない」39.4パーセント、「して欲しくない」41.7パーセント)という結果になっています(図2)。
東京都に暮らす50~69歳の男女を対象「終の棲家に関する実態調査」
(オウチーノ総研)
子どもに介護されることを望まない理由で突出して多かったのは、「迷惑をかけたくないから」「面倒をかけたくないから」「負担をかけたくないから」というもので、「親子の関係とはいえ、自分の介護が彼らの負担になることを心苦しく感じる人が多い」ようです。次いで多かったのは、「介護のプロにお願いしたいから」「施設に入れるなら、そちらに世話になりたいから」。
一方、「して欲しい」「どちらかというとして欲しい」の理由としては、「子どもに看てもらえた方が安心できるから」が最も多い理由でした。
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