やる気が行動を引き起こす?

「やる気」と一言で言っても、ゲームをするやる気と勉強をするやる気とでは、違いがあった。

「やる気」と一言で言っても、ゲームをするやる気と勉強をするやる気とでは、違いがあった。

かつてはファミコン、今はアプリと、「しなさい」と言われなくても誰もが熱中してしまうのが「ゲーム」。

一方、勉強は「しなさい」と言われてもなかなかやる気が起こらないもの。この違いはいったいどこにあるのでしょうか。

そもそも「ゲーム」と一言で言っても、「スーマリ」のようなアドベンチャーゲームから、「ポケモンGO」のようなスマホアプリまで、ジャンルは様々です。もし、「ゲーム=勉強」と例えるとしたら、アドベンチャーゲームやロールプレイングゲームといった「ジャンル」は、勉強では「教科」と言い換えても良いでしょう。

アクションゲームはするけど、シューティングゲームはしないというように、ゲームをする人すべてが、すべてのジャンルのゲームをするわけではありません。同じように、勉強にも好きな教科とそうでない教科があります。

「ゲームはやる気が起こるのに、勉強はやる気が起こらない」と言った場合、ゲームの場合はある特定のジャンルを指しているのに、勉強の場合は勉強全般を指しているのです。

つまり、やる気と一言で言っても、ゲームと勉強とでは単純比較できないのです。

さて、「ゲームはやる気が起こる」のは、それが楽しかった、できた(上達した)という達成感があるからです。「レベルがあがった」「すごいアイテムを手に入れた」、これらは成功体験と言い換えていいかもしれません。

このようにやる気の根底にあるのは、「やった→できた→またやろう」という「楽しかった・できた」という成功体験なのです。やる気が行動を引き起こすのではなく、成功体験がやる気を引き出すと考える方が、シンプルに説明できるのです。

成功体験がやる気へとつながる!

それでは、勉強のやる気の話に移りましょう。いくらゲーム好きといっても、すべての人がアクションゲームからロールプレイングゲーム、果てはシューティングゲームまで、すべてのジャンルを好きというわけではないことは、先に述べたとおりです。得意・不得意があって当たり前なのです。

ゲームは、好きなジャンル(だけ)をやるから、「やる気」が出るのです。

勉強についても同じように考えてみてはどうでしょうか。数学が得意な人もいれば苦手な人もいますし、英語が得意な人もいれば苦手な人もいます。中には5教科すべてが得意という人もいるでしょうが、それは、あくまでもまれなケースでしょう。

好きなことからやる、分量を決めてからやる

テスト勉強や資格の勉強をする場合、やる気のスイッチを入れるには、得意な教科、あるいは得意な分野からやると効果的です。あるいは、簡単なパズルや計算問題でも良いので、本当に勉強したいもの(=本命)とは関係のないことを2、3分で済ませてから、本命に取りかかるのも手です。やる気を出すためのウォーミングアップをしてから、取り組む工夫です。

最初からすべてをこなそうと思わず、「何時までやる」「何分間やる」といったように、取り組む時間を決めてから取り組んでみるのも良いでしょう。また、「全10ページのうち、まず2ページだけやる」といったように、最低限できそうな分量を決めて、まずはその分だけやってしまうのも手です。

やめ方は、途中でやめる方がいい!

ゲームならきりのよいところで終わった方がすっきりしますし、後で再開するときもその方がスムーズだったりします。でも、それはあくまでゲームの話。

勉強は途中でやめた方が、後でやるときにやる気のスイッチが入りやすいのです。これは自動車で言うと、エンジンを切らずに、ニュートラルのまま待機している状態と言えます。完全には集中力を切らさずに、それでいて、またやろうと思ったときにいつでも動ける状態なのです。

問題集を解いている場合、後で再開しようと思ったときに、きりのよいところまで終わっていると、次の単元やページの最初から、つまり一から始めることになります。

一方、前回、途中で終えた場合は、途中から再開することになります。きりのよいところまではあとわずかですから、あと少しやるだけできりのよいところまで終わるという小さな目標ができます。そして、それをこなすことで、小さな達成感を味わうことができます。

このように、小刻みに達成感を味わうことも、やる気を維持するのに大切なことなのです。また、このような小さな達成感が味わえるような取り組み方をしている人ほど、次回、取り組むときに「勉強が苦痛ではない」というイメージを抱きやすくなり、次のやる気につながるというメリットもあります。

ほかにも、途中でやめることのメリットは、難しい問題に取り組んでいるとき、一度リフレッシュできるということが挙げられます。数学の問題なら、解き方を思い出したりひらめいたりする、なんてこともあります。これは解きかけだからこそのメリットです。

早速、このような点を意識して、取り組んでみましょう。

■今回のポイント
・勉強を「勉強」とひとくくりにしない
・得意な教科・分野から始めればよい
・取りかかる前に、簡単なパズルや問題にチャレンジする
・時間や分量を決め、少しずつやる


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