受験生にとってゲームは敵か?味方か?

受験生 ゲーム

オックスフォード大学の研究による、ゲームが子供に良いという衝撃の事実/文部科学省によるゲーム時間が長い子供は成績が下がるという調査……ゲームを敵にするか味方にするかは子供次第?!

「うちの子、ゲームばっかりして、全然勉強しないのよね」

こんな愚痴をよく耳にするほど、ゲームは子育てをする上で邪魔者扱いされがちです。特に、受験生が勉強せずにゲームばかりやっていたら大事です。

しかし、そんなゲームにも実はメリットがあったのです。ここでは、ゲームとの上手なつきあい方と、そのために必要な子どもとの約束事について考えたいと思います。

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ゲームが受験生の敵かどうか、問題は“時間”だった!

オックスフォード大学の研究チームが行ったある調査があります。イギリスの10歳~15歳の子どもを対象にしたものです。これによると、ゲームをする時間が1日1時間以内の子どもは、ゲームをしない子よりも生活への満足度が高く、社交的だということがわかったのです。

しかし、同時にこの調査では、1時間以上ゲームをする子どもは、落ち着きがなくなったり、注意が散漫になったりするということも分かりました。

また、文部科学省が行っている調査でも、ゲームをする時間が1日1時間未満の子どもが最も学力が高く、ゲームをする時間が長くなるにつれて学力が下がる傾向があることがわかっています。
<ゲームと学力(成績)の関係>ゲームをする時間が長ければ長いほど、学力は低い傾向に。ただし、ゲーム時間が1時間程度の子と全くしない子ではほとんど違いがない(文科省:平成29年度全国学力学習状況調査より)。

<受験生にとってゲームは敵か?>ゲームをする時間が長ければ長いほど、学力は低い傾向に。ただし、ゲーム時間が1時間程度の子と全くしない子ではほとんど違いがない(文科省:平成29年度全国学力学習状況調査より)。

どうやら、ゲームをすること自体が悪いのではなく、ゲームをする時間の長さに問題があったようです。

大人も子どもも、「1日は24時間」という限られた時間しかないのは同じです。その多くをゲームに費やせば、勉強する時間が減るのは言うまでもありません。ましてや受験生であれば、受験勉強をする時間がゲームをする時間にとってかわっていては大問題です。

実は、同じようなことが睡眠についても言えます。睡眠時間が少ない子どもは、学力が低い傾向にあるのに対して、8時間を超える睡眠時間の子どもも学力が低い傾向にあります。勉強すべき時間を無駄な睡眠時間にあてているのですから当然ですね。

つまり、ゲームの存在自体が悪いわけではないのです。24時間という限られた時間を、いかに有効に使うかが求められているのです。

では、ゲームと上手につき合うにはどうしたらよいのでしょうか。

 

受験生はゲームと上手につき合う自制心が大切

学力の高い子どもに共通した特長の一つに、自己制御する力が高いことが挙げられます。自己制御する力とは、簡単に言えば、「したいこと」と「すべきこと」を上手に分けてこなしていく力です。

受験生にとって、受験勉強は積極的に楽しめることではないかもしれません。そして、ゲームのような受験勉強の妨げになるような誘惑はたくさんあります。だれでも「やりたいこと」はずっとやっていたいし、「やりたくないこと」は後回しにするか、できることならやらないでいたいもの。

自己制御する力のある子は、こうした誘惑に負けず、目の前にゲームと勉強があったら、2つとも上手に向き合えるだけの判断力や自制心があるのです。

しかし、この自制心も、生まれつき備わっているわけではありません。1日何時間もゲームをしたり夜遅くまでゲームをしたりする、いわばゲーム中毒にならないためには、小さい頃からルールを作って、それを守らせることが必要です。

言い換えると、「ゲームはダメ」と頭ごなしに否定するのではなく、ゲームと上手につき合う力、すなわち、自分を制御する力(自制心)を子どもに身につけさせることが大切なのです。

「受験生だからゲームは禁止」とするのではなく、日頃の受験勉強の息抜きのためにも、ゲームを適度にやって、気分転換をすることも大切なのです。

 

ゲームをすることで受験学力も脳力アップ

ゲームをすることで「能力」ならぬ、「脳力」がアップすることも。

ゲームをすることで「能力」ならぬ、「脳力」がアップすることも。

かつての「脳トレブーム」も記憶に新しいことでしょう。脳トレとは、トレーニングによって脳の力をアップさせること。ゲームはただ楽しいだけでなく、脳トレとしての効果も期待できるのです。

例えば、戦国時代を扱ったゲームなら歴史に強くなったり、クイズゲームなら雑学に強くなったりします。パズルゲームならそのまま脳トレになります。また、アクションゲームであれば、動体視力や反射神経を鍛えることにもつながります。

昔のゲーム(遊び)と言えば、囲碁や将棋、トランプなどが挙げられますが、これらに共通しているのは、いずれも頭を使う点です。今やこうした昔のゲームも、家庭用ゲーム機やスマホアプリで遊べる時代なのです。

さらには、スマホのアプリには、英単語から都道府県パズルまで、各教科勉強にもつながるアプリがたくさんあります。

そう考えれば、ゲームも一概に悪いとは言えないはず。むしろ、ゲームを上手に活用して、受験学力や脳力を高めることを考える方が、時代の流れに沿っていると言えるでしょう。

 

ゲームを受験生の敵にしないための3つの条件

このように、ゲームと上手に向き合えば、ゲームは受験生の敵になるどころか、受験生にとって有益にさえなりうるのです。

これらをふまえて、ガイドが考えた「子どもとの約束の方針」は次の3つです。
 
  1. 「ゲームは1日1時間以内」と、時間を決める
  2. 寝室にゲーム機やスマホを持ち込まない(自己制御する力)
  3. 「学力向上」や「脳トレ」につながるゲームにも挑戦する

これらの方針に沿って、親が一方的に子どもに強制するのではなく、親子で相談して、ルールを決めるのが良いでしょう。

最後に、ゲームばかりでなく、やっぱり友人や家族とのコミュニケーションも大切です。一緒に楽しめるゲームを通して、友人との交流や親子のコミュニケーションの機会にもつながるようにしましょう。
 

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