コーチング

相手を「主役」にするマジカルワード

使う言葉がちょっと違うだけで、相手に与える影響は大きく変わってきます。リーダーとして、あなたは今どのくらい言葉遣いに意識を向けているでしょうか? 

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド

あなたは「みなさん派」? それとも「あなた派」?

たとえば、大勢のメンバー前に、会議やプレゼンテーションで参加者に意見を促すとき、あなたはどちらの言い回しを使うことが多いでしょうか?
メンバーを前にレクチャーする男性

「みなさん」、「あなた」。どちらで語りかけるのか!?


「みなさんはどう思いますか?」
「あなたはどう思いますか?」

もしもみなさんが参加者側だったら、どちらのほうがどきっとするでしょうか?自分自身のこととして捉えるのはどちらでしょう?

一概には言えませんが、「みなさん」と言う言葉には、一体感を醸成するなどの効果がある一方で、どこか他人事、人任せにしてしまうニュアンスがあります。

それに対し、「あなた」と問いかけられると一気に参加感が高まるようです。

たとえば、メールなどでアンケート調査を行なう場合も、宛名が「皆様」となっているより、個々人の名前宛になっているほうが回答率が高いという話を聞いたこともあります。また、舞台俳優やミュージシャンが、大勢の観客を前にしていても、ステージ上ではその中の一人に語りかけている、もしくは歌いかけているつもりでパフォーマンスすると言ったりするのもこのことと重なるように思います。

大勢を相手にする場合でも、「1対多」ではなく、「1対1」の体験をいかに引き起こすか、つまり「大勢の人に話している」ではなく「自分に話しかけられている」という感覚を持たせることが、相手の主体的な参加を促し、同時にその場を活性化させる鍵となるようです。


相手を主人公にする話し方

そうした1対1と感じさせる話し方をする人をよく観察すると、実はしていることはとてもシンプルです。
  • 参加者の名前を呼ぶ 
    例:「○○さん、それよくわかります」
  • 一緒に笑う
  • 参加者の発言を大切に扱い、このときもきちんと名前を呼ぶ
    例:「先ほど、○○さんが言ってたように」
  • 「みんな」ではなく、「あなた」という言葉を使う
今回注目したいのが、最後の「『みんな』ではなく、『あなた』という言葉を使う」です。
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