家族ひとりひとりが新たな人生を迎える10年後こそが住み替え時
そして10年後、相談者は夫婦ふたりの家族に戻り、新しい定年後の暮らしへ、子どもは社会人としての新しい暮らしへ船出します。そのときこそが、家族にとっての絶交の住み替え時といえるでしょう。そうすると、相談者の住まいについての選択肢は次の3通りになると考えます。
選択肢1 10年間は今の賃貸マンション、10年後は夫婦二人の賃貸マンションへ住み替え
選択肢2 10年間は今の賃貸マンション、10年後は夫婦二人の中古マンションを買う
選択肢3 10年間は今と同じような中古マンションを買う、10年後は夫婦二人の中古マンションに買い替え
この3つの選択肢について「家賃を払い続けるのはもったいないか」どうか、それぞれの住居費がいくらかかるか、検証していくことにします。検証にあたっては、インフレなどの経済変動は不確定要素が高いので加味しないことにします。
また、買う場合のマンションはもっともコストパフォーマンスがいい、築20年前後の物件を中心に選び、なければ、より築古のなかから選ぶということにします。そして、夫婦二人の住まいの立地は慣れ親しんだ中央線のなかで、できるだけ都心寄りの便利なところ、ということで西荻窪を選定してみました。夫婦(同じ年齢)の寿命は90歳としました。
住居費が一番低いのはずっと賃貸、高いのは今すぐ購入……次のページ