中国茶/おすすめの中国茶

花粉症対策の中国茶(3ページ目)

花粉症の症状を和らげたり、体質改善に良いとされる中国茶4種の成分についてご紹介いたします。効能を期待しすぎずに、お茶本来のおいしさを楽しみましょう。

久永 佳子

執筆者:久永 佳子

お茶・中国茶ガイド


甜茶(てんちゃ)

甜茶の甜とは、中国語で甘いという意味。その名の通り、甘みがあってクセのないお茶です。

中国南西部の標高500~1200メートルの山岳地帯を原産地とするバラ科の落葉低木です。古来より健康に良いとされ、中国では「開胃茶(かいいちゃ)」という別名も持ち、食欲増進、解熱などの効果があると言われています。

近年では、甜茶ポリフェノールの抗アレルギー作用に注目され、くしゃみ、鼻水などの症状の緩和を期待して、花粉症対策だけでなく、季節の変わり目の健康維持に良いとされています。

甜茶には、バラ科の甜葉懸鈎子(てんようけんこうし)、ブナ科の多穂柯(たすいか)、ユキノシタ科の蝋蓮繍球(ろうれんしゅうきゅう)、アカネ科の牛白藤(ぎゅうはくとう)という4種類があります。その中でも、抗アレルギー作用を持つ甜茶ポリフェノールはバラ科の甜葉懸鈎子にだけ含まれています。

バラ科キイチゴ属の甜茶懸鈎子(てんようけんこうし)に含まれるポリフェノールには、粘膜炎症を抑える働き、ヒスタミンの過剰分泌を抑制する働きがあるとされていることから、花粉症の症状を和らげる助けになってくれるようです。

羅漢果茶(らかんかちゃ)

rakanka

外側の殻を割り、中の乾燥果実だけを煎じて飲みます

羅漢果は、中国広西省の標高400~1000メートルの山岳地帯に育つウリ科の多年草木です。かつて、中国の桂林一帯に住んでいたヤオ族の間では、長寿の果物として門外不出とされていたと言われています。

中国では、古くから強い甘みを持つ羅漢果を乾燥させて甘味料や生薬として利用されていました。砂糖の300倍ほどの甘みを持ちながらも低カロリーで、その甘味成分はテルペングリコシド配糖体に属しています。これは体内に吸収されずに排泄されてしまう性質をもっているため、砂糖に代わる甘味料として糖尿病の患者さんやダイエット中の方にもよく利用されています。

羅漢果の甘味成分に含まれるとされる、アレルギー体質改善作用、活性酸素抑制作用などにも注目されているお茶です。

乾燥果実として販売されている他、調味料としても使いやすい顆粒状になっているものも多くありますので、砂糖代わりに使ってみてはいかがでしょう。
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