3.建物の形による弱点を補う方法
「地震に強いマンション(5)ピロティ」「地震に強いマンション(6)壁の配置バランス」でご紹介したように、1階部分がピロティ形式になっているマンション、耐力壁が偏っているマンションは地震に弱いとされますが、その弱点となる部分を改善し、耐震性を高める方法です。具体的にはピロティ部分や耐震壁が偏っている部分に壁を増設します。4.免震装置を活用
地震エネルギーを吸収する免震装置を基礎の下や中間階に設置して、ここで地震力をカットし地震時に建物が大きく揺れることを防ぐ方法です。耐震補強工事を行う際の注意点
以上、マンションの耐震化のための改修例をいくつかご紹介いたしました。耐震改修は基本的に「住まいながら」の工事になるため、工事中の騒音、振動、粉じんの対処、資材置き場の確保などが課題となります。また、耐震補強後の問題として、住居内に補強部材が出る場合の使い勝手への影響、日照、採光、圧迫感の問題、外観への影響などが発生することもあります。それらの課題を総合的に検討し、最適な方法を選択することになります。【参考サイト】
マンション耐震化マニュアル(国土交通省)
マンションの耐震改修(国土交通省)
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