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書面とは?書面の意味やメールとの使い分け方法

書面の意味やメールとの使い分け方で悩んだことはありませんか? 就職活動中や仕事で文書を作成する時、書面かメールか迷うことがありますよね。その使い分けは、書く内容・目的や相手との関係性によって異なります。書面とメールそれぞれの効力をまとめました。

鈴木 真理子

執筆者:鈴木 真理子

ビジネス文書ガイド

書面とメール、それぞれのメリット・デメリット

メールと書面にはそれぞれメリット・デメリットがあります。ぜひこの機会に確認してみましょう。

■メール

◯メリット
  • 手軽に作成でき、メールアドレスさえ分かれば瞬時に届けられる
×デメリット
  • 誤送信やウィルスなどで情報が漏えいするリスクがある
  • 相手に届いたか、相手が読んだのかを確認しづらい(開封確認を除く)

■書面

◯メリット
  • 紙でやりとりするため、発信者と受信者が同じものを手にし、保存できる
  • 法的な証拠にもなる
×デメリット
  • 郵送や宅配すると、手間や時間、料金といったコストがかかる

<目次>
 

書面にしなければならないものとは? この場合、メールはNG!

書面にすべき書類

書面にすべき書類もあります

書面かメールか迷う前に、書面にしなければならないものを知っておきましょう。

重要な書類は書面が基本ですが、主なものを3つ挙げてみます。

  • 役職者名で発信する文書
  • 捺印する書類
  • 社外秘、個人情報を記載する機密文書
1つめは、役職者名で発信する文書です。決裁者の権限が必要な内容は、社内文書、社外文書を問わずにあります。
2つめは、捺印する書類です。たとえば契約書や見積書、請求書などがありますね。
3つめは、機密文書です。外部へ情報が流出しないよう、注意しなければなりません。
 

契約書など、メールを先・書面を後に送ると効率的なものも

重要書類は書面にして郵送、宅配するのがベストですが、メールと書面を併用して仕事を効率的に進める場合もあります。

たとえば契約書を取り交わすとき。契約書をPDFにして相手へメールで送り、事前に文面を確認してもらいます。PDFにする理由は、内容を改ざんできないためです。

そして相手から「問題ありません」と内諾をもらってから本紙を郵送・宅配すればお互いの意思疎通は図りやすくなり、スピードアップにもなります。
また、見積書もスピード重視で、「PDFでメールで送ってほしい」という企業もあります。
 

メールで機密文書を送るとき

機密度合が低ければ、書面でなくメールの添付ファイルで送ることもあります。ただし、パスワードを設定してセキュリティーを高めましょう。誤って第三者に届いても、開けないようにするのです。なお、パスワードを設定したり知らせるときには、以下を参考にしてみてください。
  • 添付ファイルとパスワードは、別々に送る
  • パスワードをメールで後送するなら、2回続けて誤送信することに備え、第三者にはわからないパスワードにする
【パスワードの付け方の例】
× 「当社の電話番号」→メールの署名に記載があれば、わかってしまうため
○ 「○○さん(受信者)の携帯電話番号末尾4ケタ、誕生日」など
 

お礼や挨拶はスピード重視?それとも礼儀を重視?

お礼や挨拶をキチンと伝える人は好感がもたれ、仕事も人間関係もうまくいきやすいものです。でも、手紙にするか、メールで済ませようか迷うことはありませんか。そのときは、相手の立場や好み、お礼や挨拶をする事柄の重さによって判断しましょう。

相手と自分を比べて、年齢や役職が大きく離れていたら、手紙にするのが賢明です。便箋に手書きをして、封筒に入れて送ったなら、心が伝わり、礼儀正しい印象を与えることができるでしょう。また、なかにはメールを一切しない、メールを嫌う人もいるのでご注意を。とにかく「メールで済ませるなんて失礼な」とカチンとされないよう、気をつけましょう。

とはいえ「手紙を書こう」と思っても、億劫になって、つい後回しにしやすいものです。メールならすぐに届き、相手も気軽に返信してくれるかもしれません。仕事上、担当者間の「ありがとう」「今後ともよろしく」のメッセージであれば、メールが適しているでしょう。

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