特徴5:風通りのよい間取り
ワイドスパンの間取りの特徴として、住戸のアウトラインは間口が広く、奥行きが浅くなります。【図2】で確認すると、バルコニー側と外廊下側の窓の距離が比較的近く、ちょうど対面に窓を設けることで「風の道」ができています(【図2】水色の矢印参照)。注目したいのが洋室1と和室の間に設けられた両方の部屋から使える2wayのクローゼット。面積の有効活用、使い勝手の良さもさることながら、ここを開け放すことでバルコニーから外廊下へと風が通りぬけ、まさに風の通り道「ウインドスルークローゼット」となっています。
メリットがたくさんある「回遊性のある間取り」
今回ご紹介した間取りは、実は建具を開け放つと、ぐるっと一回りできる「回遊性のある間取り」となっています(【図2】のピンクの矢印)。このような「回遊性のある間取り」の長所は以下の通りです。・光や風通しがよい
・住みやすさ、家族とのつながりが持てる
・限られた面積を無駄にせず有効活用
・家事(お掃除)動線が短い
過去に「究極のお掃除動線をつくる間取りの見分け方」という記事で、お掃除をしやすい間取りとして「回遊性のあるプラン」をご紹介しました。
回遊性がある間取りは上記のようにたくさんのメリットがありますが、様々な条件をクリアする必要がありプランニングの難易度が高く、残念なことにマンションではなかなか見かけることは少ないのですが、ワイドスパン型の住戸の中では見つけやすいかもしれません。ぜひ探してみてください。
【関連記事】
マンションの間取り研究(1)究極の家事ラク間取り
マンションの間取り研究(2)子育てのしやすい間取り
マンションの間取り研究(3)風通しのよい間取り
マンションの間取り研究(4)収納の使い勝手
マンションの間取り研究(5)可変性のある間取り
マンションの間取り研究(6)横長・縦長リビング
マンションの間取り研究(7)キッチンの種類
マンションの間取り研究(8)洗面所・浴室
マンションの間取り研究(9)何LDKがいい?
マンションの間取り研究(10)3LDKの専有面積
マンションの間取り研究(11)タワーマンション
マンションの間取り研究(12)梁・柱の存在
究極のお掃除動線をつくる間取りの見分け方