ウォーキング/ウォーキングの基本知識

夏のウォーキングの注意点!おすすめの時間帯や服装

夏のウォーキングには注意点があります。時間帯や服装、紫外線対策などに注意しましょう。真夏のウォーキングには紫外線や熱中症など、注意すべきポイントがいくつかあります。夏ならではの危険を回避する注意点や夏のウォーキングの効果、楽しみ方を紹介します。

長坂 靖子

執筆者:長坂 靖子

ウォーキング・姿勢ガイド

夏のウォーキングの注意点!

夏のウォーキングの注意点は?

夏のウォーキングの注意点は?

毎年暑くなる夏。運動をして自分でかいた汗は気持ちが良いものです。中でも身体に負担なく続けられるウォーキングは、
  • 自律神経を整える
  • 汗をかき体温の調整機能を高める
  • 血流をアップさせる
など、夏バテ予防に効果も高いので、積極的に取り入れて欲しい健康法ですが、気軽にできるため、ついつい「ウォーキングもスポーツだ」という事を忘れがちです。

他のスポーツ同様、夏場のウォーキングは、注意を怠れば危険も伴います。そこで、夏のウォーキングで特に注意したい下記の項目について、ご紹介します。
  • 紫外線対策
  • 熱中症予防
  • お勧めのウォーキング方法 
 
<目次>
 

夏のウォーキングのポイント:時間帯や服装で紫外線対策を

夏の紫外線は要注意!

夏の紫外線は要注意!

まず、気をつけたいのが紫外線です。
四季を問わず降り注ぐ紫外線ですが、4月頃から徐々に増え続け8月頃にピークを迎えます。紫外線量は強い紫外線を浴び過ぎると、DNAの修復が間に合わなくなり、免疫力も低下します。美容面では、シミやシワの原因にもなるので、対策が必要です。

1.日焼け止め
皆さんがよく目にする「SPF」という値。SPF1で20分~25分程度、紫外線を防ぐ事ができると言われます。当然SPF値が高ければ高いほど日焼け止め効果は上がりますが、その分肌に負担がかかったり、専用のクレンジングが必要な場合もあります。

日常生活ではSPF10程度、軽い屋外スポーツならSPF20程度で十分とされますので、ご自身のウォーキング時間、時間帯などで、適度な値を選びましょう。

2.UVカットの衣類
衣類は、素材が薄い物より厚い物、色の薄い物より濃い物の方がUVカット効果は高くなります。
最近では、UVカット効果のあるウェアも多く販売されていて、その場合は、素材や色が薄くても高いUVカット効果があります。各企業の商品紹介などを見ると、「UPF」という衣類の紫外線防止指数で強さが表示されていますので参考にしてみてはいかがでしょうか?

3.サングラス
身体は紫外線を防御していても、眼に紫外線が当たると身体の中でメラニン色素が反応して、身体の日焼けにつながります。眼のタンパク質が傷つき炎症の要因にもなるので、UVカット効果のある眼鏡もしくはサングラスを装着した方が良いでしょう。ちなみに、サングラスの場合は、レンズ部分の色が濃いからと言ってUVカット効果が高いわけではありません。ただの透明レンズに見えても「UVカット」と表記されているものもあれば、濃い色でもUVカット効果が無い物もありますので、注意しましょう。

4.時間帯
紫外線が一番多い時間帯は、10時~15時頃となります。その時間帯の紫外線量は1日の紫外線総量の半分以上。さらに、この時間帯に15分間に浴びる紫外線量は早朝や夕方の3時間分に相当するとも! 生活スタイルとして可能であれば、この時間のウォーキングは避けた方が無難かもしれません。

最近では紫外線の有害性が広く知れ渡っているため、紹介した以外にも、日傘や帽子など、紫外線対策商品がたくさんありますので、是非、活用して下さい。

また、気象庁HPには、時間別のUV観測値がグラフ化されているので参考にしてみてはいかがでしょうか?
 

夏のウォーキングのポイント2:時間帯や水分補給で熱中症対策を

果物からも水分補給

果物からも水分補給

近年、東京の夏は、平均気温が上昇し、それにともない熱中症への注意が必要になってきています。

「熱中症」とは、高かい気温や湿度の中で、発汗機能や循環機能に異常をきたす状態の事。症状としては、体温の上昇、発汗の停止、ひどくなると、けいれん・精神錯乱・昏睡などを起こし、生命の危険を伴うこともあります。

通常暑い時には、身体は汗をかき蒸発させる気化熱で、体内の熱を外部へ放出しようとします。ですが、気温や湿度が高過ぎると、汗をかいても蒸発しなくなるため、空気中への熱の放出ができず体温調節機能が難しくなります。そして、どんどん体温が上昇してしまうのです。

夏場は、日差しが強く気温も高いため、症状の進行も早いので注意が必要です。また、気温がそこまで高くなくても、湿度の高い日は要注意です。

1.水分補給
熱中症予防には水分摂取はとても重要です。「のどが渇いた」と感じた時には、身体の中では既に水分が不足しています。喉が渇いていなくても、「10分に1回」など時間を決めて、積極的な水分補給を行いましょう。

また大量の汗をかいた場合は、水では体内のミネラルバランスが崩れ、逆に深刻な状態になってしまう事も。水に、少量の塩分や、お酢、果汁などを加えると良いでしょう。市販のスポーツドリンクは意外と糖分が多いので、糖分を控えたい人は気をつけて!

2.ひんやり効果の衣類
身体の熱の放出がうまくいかなくなり、体温が上昇してしまう事を防いでくれるのが、夏向け素材のスポーツウエアです。着ると体感が涼しい素材や、汗を気化して爽やかに保ってくれる素材、速乾性のある素材などです。
ウォーキングが長時間に及ぶ場合、乾きにくい衣類では、汗で濡れたままのウエアを着続ける事になります。すると、汗が出にくくなり身体のバランスを崩したり、逆に冷え過ぎて体調を崩す原因になりかねません。用途に合わせたウエアを選びましょう。

3.帽子の着用
紫外線防止にもつながりますが、夏のウォーキングに帽子は欠かせません。頭は太陽の熱を集めやすいため、日中、帽子なしで過ごすと、頭部の温度が40度を超えてしまう場合もあり、非常に危険です。

サンバイザーは髪型が乱れないので人気ですが、夏の熱中症対策には、頭部を保護し、首の後ろにも日陰を作ってくれる、ツバ広の帽子がお勧めです。

4.時間帯
一番危険な時間帯は、お昼の12時~夕方4時頃ですが、他の時間帯も油断は禁物です。午前は、歩きだしの時間から急速に気温が上昇し、その変化に身体が追い付かない場合もあります。
また、夜間は安全のようですが、意外にも夜間の熱中症患者は多いのです。最近は夜間も気温が下がらない環境の中、油断してしまい水分を摂取しない事などが原因です。気温が高くなり過ぎない朝10時前、夕方6時以降は、他の時間帯に比べて安全ですが、油断しないようにしましょう。
 

夏のウォーキングおすすめの方法

しっかり水分を補給して

しっかり水分を補給して

ここまでで、夏に気をつけるべき項目をご紹介しました。
では、具体的にどのようなウォーキングをすればいいのでしょう?

夏バテ防止には、汗ばむ程度の適度な運動を、毎日20分程度行う事が理想と言われています。ウォーキングは強度・時間ともに理想的な運動なのです。
ですから上手に取り入れて、健康維持に役立てたいものですが、実際にどのようにウォーキングをすれば、無理をせずに続けられるでしょう。

1.スピード
夏場はあまりスピードを上げ過ぎると、思わぬ体温上昇につながります。普段からトレーニングをしている方以外は、無理せず、スピードを調整しましょう。
話しながら歩けるスピードから少し汗ばむくらい、時速6km以下で、デイリーウォーキング健康ウォーキングがお勧めです。(ウォーキングの種類はこちら

2.時間・距離
ウォーキングなどの有酸素運動は、20分以上続ける事で糖類と脂質の使用される割合が変化し、脂肪燃焼効果が高まります。しかし、近年、この時間は連続でなく1日の中で分割しても大丈夫との報告もあります。そこで、暑い夏は、朝と晩に10分づつ続けてみるのはいかがでしょうか?約1kmのコース、つまり片道500mの目標地点を決めて、家から往復するだけなら気軽に続けられますよね。

ただし、歩き始める前に、簡単な準備運動と水分補給を忘れずに。短い時間だからと油断しないようにしましょう。ウォーミングアップを取り入れる事で、歩く時間が短くても運動効果が大きくなります。たくさん歩きたくない夏こそ、是非取り入れましょう!(簡単なウォーミングアップ方法はこちら

3.コース
ご自身でコースを選べる環境にある人にお勧めしたいのが、土の路面や木陰です。日中、土の地面は、アスファルトの路面よりも10度程温度が低いので、足裏の不快な暑さが防げます。また木陰は、樹木から放出される水分で、同じ日陰でもビル陰より体感温度が低く快適です。
 

夏のウォーキング効果で秋冬の疾病予防

正しいウォーキングで夏バテ防止

正しいウォーキングで夏バテ防止

いかがですか?暑さのあまりダラっとしがちな夏ですが、正しい姿勢のウォーキングは、有酸素運動と筋肉運動をバランスよく行う事ができるため、筋肉量の低下を防ぐ事ができ、体内の水分保持にも役立ちます。逆に、夏場に夏バテで「食べない・運動しない」状況でいると、筋肉量が低下し、保水力の落ちたカラカラの干からびた身体に。その状態で秋冬を迎えると、免疫力の落ちた乾いた身体で、風邪をひいたり体調を崩しやすくなります。
 
つまり夏場のウォーキングは、今バテる状態を防ぎつつ、未来の風邪予防にもつながるのです。
無理をしないウォーキングで、コツコツ健康を維持しましょう!

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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