マーケティング/マーケティング事例

SONYはチャレンジャーか?フォロワーか?(5ページ目)

SONYがiPod追撃を目指してウォークマン最高峰のXシリーズを投入した。かつて携帯音楽プレーヤーで圧倒的なリーダーの座に君臨していたSONYであるが、果たしてトップの奪取なるか?その戦略に隠されたものとは?

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

SONYが狙う戦略とは?

ipod
iPodに似たデザインの背景にはSONYのどのような戦略が隠されているのか?
携帯音楽プレーヤーのマーケットシェアはAppleの50%に対して、SONYの30%。ゲーム機市場のケースを見る限りでは、SONYの逆転も決して夢物語ではない。

そんな思いを胸に、今回のSONYの戦略を見ていくと若干気になる点がある。

それは、SONYのリーダーを奪取するための戦略製品がiPodとデザイン的に似通っているという点だ。価格的にもiPodとあまり変わらずインパクトは少ない。中にはインターネットを活用した動画プロモーションも欧米人と日本人という違いこそあれ、背景を真っ白にした手法はiPodのものと酷似していると指摘するメディアもある。

チャレンジャーであるソニーの定石は前に述べたように差別化だ。そのためには任天堂がWiiで成功したように、リーダーとは全く違う製品を市場に投入し、これまで携帯音楽プレーヤーを利用してこなかった顧客を開拓する必要がある。

その観点から、SONY自身がAppleをライバル視しトップを目指すのであれば機能やデザインなどiPodを凌駕する新製品を投入しなければならない。

ブランドや技術力、デザイン力をコアコンピタンスに持つSONYであれば、そのような高いハードルを越えることも不可能ではないだろう。

ただ、もしSONYがマーケットシェアの現状維持を目指すフォロワーということであれば、全ての戦術が繋がってくる。

果たしてフォロワーの戦略とは?次ページで解説する。
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