ビジョンを描くときの3つのポイント
ビジョンは本人だけでなく周りに見えることも聞く |
本人の役割に焦点をあてる
相手がそのビジョンの中で何をやっているのかを具体化することです。2ページ目で紹介した例で言うと、発表者、集客、プロジェクト全体を取りまとめる、新商品開発など本人の役割によってビジョンは異なってきます。聞き手は、大まかなことを聞いてわかったつもりになるのではなく、同じビジョンが見えるまで具体的に聞きます。「君は何に責任を持つの?」
「プロジェクトでどの領域を担当するの?」
「どの部署と関わりを持ってやるのか?」
視野を広げるため、関係者の存在を明らかにする
ビジョンを扱う際に気をつけるのは、焦点を本人だけに限らないことです。そのビジョンの中に、同僚、上司、部下、お客様、得意先なども登場させることです。「私」という視点だけで話すと、主観的視点しか持てません。関係する人たちにも言及し、その人たちの視点から見たらどうか、というところまで取り上げることで視野が広がり、多角的に見えるようになります。「チームメンバーの誰と最も関わる必要があるのか?」
「お客様はどう思うだろうか?」
「先に進めるために最も力になってくれる人は誰か?」
現実感を持つために現状を具体的にする
ビジョンというと将来というイメージを持ちますが、将来は今の積み重ねです。現状がはっきりしなければ、未来はあいまいなままです。業績、人間関係、仕事上の課題、手をつけようとしてやっていないことなど、具体的に聞くことです。私たちはよく、過去のことを振り返り、次にはいきなり未来に目をむけがちで「今」を飛ばしてしまいます。「今までどうやっていたのか? これから先はどうするつもりか?」と。現状について話すというのは、ビジョンをつくる上でもっとも大事なプロセスです。「今うまくいってることは何?」
「一番の協力者は誰?」
「それで、今一番の課題となってるのは何かな?」
上から押し付けるのではなく、本人が作り出したことが最も高い確率で実現されます。コーチ型マネジャーは多くの問いかけをすることで、メンバーのビジョンを明確にし、進む方向性をいち早く見せることです。
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