同居形態により異なる“配慮のポイント”
基本的な収入源が、男性である場合が多いので、同居の相手(息子夫婦 or 娘夫婦)により、配慮するポイントは若干異なってきます。- ●息子夫婦同居の場合
- 二世帯間に経済的支援が生じても、主たる収入源である男性が実の親子ですから、話し合いは比較的スムーズと言えます。しかし、日常の家計費を管理する主婦が、姑と嫁となるので、分担は同居前に話し合うようにしましょう。また、経費の収支は明確にするよう心がけておきたいものです。
- ●娘夫婦同居の場合
- 主婦が実の母娘ということで、日常の細かな分担は、その場の話し合いでもスムーズにできます。が、ついついあいまいになりがちですので、甘えあわないようにしましょう。また、親世帯の経済力が子世帯におよんだり、冠婚葬祭などの特別経費や高額の買い物などは、子世帯ご主人の立場や経済力を考慮することが大事なポイントです。親世帯は子世帯の範囲を超える援助は差し控えるのが原則です。
いずれの場合も他人行儀だなどと言わずに、分担は明確にし、立て替えた場合は直ぐに清算するなど、お金に関することはクリアにしておくことが大切です。
光熱費の分担はメーターが決め手!
その他に、具体的な準備として何をしておけばよいのでしょうか?まずは、不明瞭になりがちな光熱費【電気・ガス・水道】についてみていきましょう。- ●電気料金
- 玄関が2つの『二世帯住宅』では、世帯ごとの戸別契約ができます。玄関が1つでも、親世帯・子世帯・共用スペースが明確に区分されている場合、メーターを2つにすることが可能です。また、メーターが1つの場合でも「子メーター」の設置で、世帯ごとの使用量がはっきりするので便利です。
- ●ガス料金
- 玄関の数にかかわりなく、希望により世帯別での契約が可能です。ガスも「子メーター」を設置すれば、世帯ごとの使用量を計ることができます。
- ●水道料金
- 一住戸に1つのメーターが原則ですが、キッチン・浴室など水回りが別になっていれば、世帯ごとの戸別契約が可能です。水道も、私設の「子メーター」を設置すれば、世帯ごとの使用量を計ることができます。
通信費はお得なプランを賢く選ぼう
通信費も大きな出費のひとつです。こちらは、契約形態も様々選べるので、それぞれの使い方に応じて、賢い選択をしたいものですね。- ●固定電話料金
- 建物の形態にかかわらず、別々に契約が可能です。回線は2本にし、それぞれの世帯で番号を変えた方が、経費も明確になりますしプライバシーの問題も生じないでしょう。
- ●携帯電話料金
- 人により、使い方に大きく差があるものです。基本的には、世帯ごとに契約した方が面倒が少ないと思います。しかし、ファミリー割引などで契約した方がコスト面でかなり有利なこともあります。二世帯で良く話し合って、契約形態を検討することをおすすめします。
- ●インターネット料金
- インターネットのプロバイダー契約は、1契約で数個のIPアドレスを取得できますので、二世帯共有でも問題は少ないと思います。また、メールアドレスの取得数なども考慮し、使用状況に応じて検討しましょう。
この他に、新聞も「読みたい時に読めない!」「通勤時に持って行きたい!」と、読み手が多くなるとストレスの原因になりがちです。世帯別に違う新聞社と契約するのも一案。トラブルにならない上、2つの新聞が読めてお得かもしれませんね。
このように、日々の生活で発生する経費はいろいろあります。「そんな細かいことは言い出しにくいから、同居をスタートしてからでも...」と思いがちですが、細かいことこそしっかり話し合い、スムーズな二世帯生活をスタートして下さい。