栄養管理/メタボ予防・減量したい人の栄養管理

成功するダイエット・失敗するダイエット(2ページ目)

カロリーを抑えるだけのダイエットが長続きしない人も多いのではないでしょうか?効果的に長続きするダイエットのコツを紹介します。

一政 晶子

執筆者:一政 晶子

管理栄養士・米国登録栄養士(RD) / 栄養管理・療養食ガイド

ダイエットを成功させるためには

■(1)血糖値を意識する
おにぎり、食パン、うどん、どれもあっという間に血糖値が上がるものばかりです。これらの食品は、食後1~2時間後に走りにいく人に最適であって、ダイエットには不向きです。精製された炭水化物は、急激に血糖値を上げます。すると直ちにインスリンというホルモンが働き、消化された炭水化物を細胞内に取り組みます。せっかく食べても大変効率よく吸収されてしまうので、また血糖値が下がってお腹が空いてしまいます。ここでお勧めなのが、玄米おにぎりや雑穀を使ったパンです。これらのアイテムは食物繊維が多く含まれ、GI値も低いため(=血糖値が急激に上がりにくい=血糖値が急激に下がりにくい)、白パンや白米よりも長く満腹感を感じることができます。急激な血糖値の上下は食欲に悪影響を及ぼすだけではなく、疲労感を与え易くなります。精製された炭水化物が中心のダイエットは、効果的にダイエットをしたい人にとって悪いことばかりです。

■(2)満腹シグナルを上手に使おう
食事をすると、胃や腸が脳へ満腹シグナルを送ります。ゆっくり食べるのがコツですが、おにぎりや食パンだけでは、不自然なほどゆっくり食べる羽目になります。おにぎりや食パンと一緒に、サラダや具沢山の汁物を一緒に食べて、食事の時間を長くするような工夫も必要です。お腹が空いたまま食事をやめてしまうようなダイエットは長続きしません。

■(3)消化吸収の速さを意識しよう!
おにぎり、食パン、バナナなどは、胃腸に負担を与えることなく無駄なく素早く吸収されるので、消化吸収に問題があり、下痢などが続く人にもよく使われる食事療法です。ダイエッターの人が望んでいるのと逆の効果が出てしまいます。胃での消化には1~4時間かかりますが、これらの消化しやすい炭水化物は、さっと胃を通過していきます。消化の速さは炭水化物、タンパク質、脂質の順なので、タンパク質や脂質を上手く組み合わせることで、胃の通過時間を遅らせることができます。例えば食パンと一緒にコーヒーだけではなく牛乳を追加、食パンとピーナツバター、おにぎりと一緒に納豆&魚、うどんと一緒に卵などを組み合わせるのがおすすめです。いくらカロリーが低くてもあっというまに胃が空っぽになれば減量はあまり期待できません。

■(4)リバウンドが予想されるダイエット
結婚式や同窓会などがあって、一時的でもいいから痩せたいという場合は別ですが、リバウンドが予想されるダイエットは時間と労力の無駄になってしまいます。ダイエットは何ヶ月でも何年でも続けれるような食生活を選ぶことが大切です。一時的なダイエットを繰り返すことで、飢餓に強い体になり悪循環に陥ってしまいます。

いかがでしたでしょうか? みなさんが健康的なダイエットに成功されることを願っております!
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