食事が別々のときのLDKでの過ごし方【自由回答】
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・子どもたちといっしょにおもちゃの片づけ、洗濯、調理の後片付けをしながら、食事している夫と会話しています
(専業主婦世帯・幼児期の子を持つ30代女性)
・配偶者はテーブルでお茶、子供たちは掘りごたつで勉強したり、おもちゃで遊んだり、読書など。
(共働き世帯・幼児期の子を持つ30代男性)
・子どもたちはテレビやゲーム。宿題も、まだ小学生なので自分の部屋の机ではなく、ダイニングテーブルやリビングの床で済ませています。母はテレビを見たり読書をしていることが多いです。
(専業主婦世帯・親融合同居・学齢期の子を持つ40代女性)
・夕食は、家にいる家族はいっしょに済ませます。調理のとき子供は手伝い、その前後は勉強したり、携帯電話をいじったり、テレビなど見たり。
(専業主婦世帯・学齢期の子を持つ50代男性)
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自由回答の文章には、同じLDK空間の中で、食事をする家族に加え、同時にいろいろなことをしている実態が良く表現されています。LDKのあり方は家族揃って何かをする空間であるとともに、それぞれが別々のこともできる空間が望まれているのではないかと思います。多様な行為ができるとともに、それを支える収納、といった配慮も必要なのではないでしょうか。
「キッチンはみんなで使う」という生活スタイル
ダイニングと密接につながるオープンキッチン |
下のグラフを見てみると、夫、子(小学生、中・高校生)ともに7割以上が食事の準備や後片付けに参加していることがわかります。また、食事時間が遅く、ずれることが多い夫や中・高校生は、あたためといった中間調理でも、キッチンを使う機会があるようです。この調査では配膳や食器を食卓から対面カウンターやシンクまで動かすといった簡単な行為も「手伝い」に含めたため数字が伸びた傾向はあるのですが、夫や子がキッチンに入る機会もかなりあるのだ、ということは言えそうです。
手伝いが7割を超えた項目が多く、特に共働きは手伝い参加が多い |
キッチンの設計において、主婦の使いやすさとともに、夫や子どもの手伝いやすさや、温めの使い勝手を考えることも重要になってきているのではないでしょうか。また、親同居で複数作業する際のスペースの確保についても、重要性を指摘する声が多く寄せられました。作業している後ろの通り抜けができ、冷蔵庫や食器棚からの出し入れが調理作業と干渉しないことが家族の手伝いのしやすさにつながるようです。また親同居の場合は家族人数の多さから配膳スペースの広さや食器洗い機の容量が必要な点もポイントです。
手元が見えるか否かによってキッチンをタイプ分けしてみると夫の手伝い率には差がないのに子どもでは差が出ることもわかりました。お母さんが何をしているかがわかることが、子どもにとっては、お手伝いしやすさにつながっているのかもしれません。
手元が見えると、子どもの手伝いが多い、という結果に。夫の手伝う割合は、設計による差はありませんでした。 |
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