アトピー性皮膚炎/アトピー性皮膚炎の薬・ステロイド剤

塗る箇所によって違う!ステロイド使用法(3ページ目)

「あなたの一票」にご協力いただきまして、ありがとうございました。ステロイドに対する皆さんの意識を踏まえまして、ステロイドの種類と体への吸収率について、説明します。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

体の部位によるステロイドの吸入率

前腕の内側を1とした場合、吸収率は下記のような違いが表れます。
ステロイド外用薬は皮膚をきれいにして塗りましょう
部位比率
前頭6.0
頭皮3.5
あご13.0
わき3.6
背中1.7
手のひら0.83
陰嚢42.0
足首0.42
足底0.14
引用Bronaugh RL 1989


このように、顔と陰嚢からの吸収率は高いので、付けすぎないよう注意が必要です。ステロイドの強さを弱くする必要があります。以前、ステロイドで説明しましたが、吸収率が高い部分は、副作用に注意しましょう。

ステロイド以外では、顔には、免疫抑制薬の外用薬を使用します(塗った部分では、皮膚にダメージを与える過度の紫外線は避けましょう)。免疫抑制薬の外用薬は、正常の皮膚からは吸収されませんので、塗り続けてアトピーの湿疹がよくなれば余分な薬は吸収されなくなります。よって、急に塗るのを止めてもアトピーは悪化しません。一方、ステロイドについては、上手に中止しないと、アトピーがひどくなることのありますので、医師と相談の上、使用するようにしましょう。
もちろん、アトピーが改善されてきた場合には、医師と相談の上、外用薬は中止しましょう。



豆知識
ジェネリック医薬品:特許が切れた医薬品で、同じ成分、同じ効果で、安全性の高い医薬品が、開発会社以外で製造されたもの。研究費等のコストがかかっていないので、値段が安い。




アトピーの治療シリーズ
【第1回】ステロイド
【第2回】食事療法
【第3回】スキンケア
【第4回】梅雨に向けてのダニ対策 【第5回】梅雨に向けてのカビ対策
【第6回】内服薬
【第7回】アトピーに免疫抑制薬
【第8回】卵を制限してアトピー対策
【第9回】牛乳を控えて食事対策
【第10回】子供のストレス解消!
【第11回】大豆を控えたアトピー対策 【第12回】梅雨でもアトピーを吹き飛ばそう!
【第13回】塗る箇所によって違う!ステロイド使用法

<参考リンク先>

ステロイド(All About[アトピー])
 
ジェネリック医薬品(All About[薬について])
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます