アトピーの食事療法として、それぞれの食品に対する解説をしていきます。今回は、アトピーの原因の1つである「牛乳」についてです(アトピーの原因もご参照ください)。

牛乳でアレルギーのもとになる成分は?

アトピーの原因の一つが牛乳です
牛乳はカルシウムとたん白質が豊富で、子どもにとって、そして大人にとっても重要な栄養源。しかし、子どもにとって牛乳は、アレルギーの原因として卵に次いで多いと言われいます。

牛乳の成分でアレルギー原因となるたん白質は、
  • カゼイン
  • βラクトグログリン
  • αラクトアルブミン

  • 成分の説明はページ最後の「豆知識」をご覧ください。

この成分は、母乳には含まれていませんのでご安心ください。

まずは牛乳が原因かどうか検査

検査方法の詳細はアトピーの検査をご参照ください。血液検査で調べる場合、「牛乳」という項目があります。カゼインやラクトグログリン、チーズは通常の血液検査セットの中に入っていませんが、調べることはできます。実際には、ラクトグロブリンだけ摂取することは難しいので、牛乳の成分を検査する意味はあまりないかもしれません。しかし、牛乳の成分を使った食材で、カゼインを含むものがありますから、牛乳アレルギーがあるときに、詳しく調べてみましょう。また、牛乳が陽性でもチーズが陰性ならチーズは食べられる可能性がありますので、チーズは調べてみる価値があります。
牛乳は皮膚テストでも検査可能です。

アトピー対策

牛乳を含むものには注意して摂取しましょう
牛乳を含むものには注意して摂取しましょう

  • 乳児で、牛乳アレルギーがある場合
    →ミルク(人工乳)は、牛乳が成分です。従って、ミルクアレルギー用のミルク(大豆成分、ペプチドミルク)を使いましょう。


  • ケーキやクッキーなどの牛乳を含むものでかゆくなる人
    →牛乳そのものと乳製品一般、そして乳成分を含むものをすべて食べない方がいいでしょう。
     
  • ヨーグルトやチーズなどの乳製品でかゆくなる人
    →乳成分を含む程度なら少し摂取しても大丈夫ですが、乳製品や牛乳そのものは食べない方がいいでしょう。


  • 牛乳だけを飲むとかゆくなる人
    →牛乳・ミルクはだめですが、それ以外は大丈夫でしょう。

もちろん、個人差がありますので牛乳アレルギーがあれば注意が必要です。牛乳は100℃以上に加熱すると、アレルギーを起こす力は弱くなりますが、卵ほど、アレルギーを落とす力は弱まりません。

現在、牛乳などの乳成分は食品表示義務がありますので、食品を買う場合、表示に注意しましょう。牛乳を除いても、おいしい料理は作れますので、症状に応じて牛乳を制限するといいですね。料理の仕方の本については、食事療法で紹介していますので、参考にしてください。


■豆知識
カゼイン:牛乳に含まれるたん白質で、脱脂乳に酸を加えてphを4.6にすると、凝固して沈殿するタンパク質。カルシウムを体に運ぶ働きがあります。

βラクトグロブリン:牛乳に含まれるたん白質で、乳清タンパク質と言われる。ビタミンAの運搬に重要な働きをします。


アトピーの治療シリーズ
【第1回】ステロイド
【第2回】食事療法
【第3回】スキンケア
【第4回】ダニ対策(梅雨に向けて) 【第5回】カビ対策(梅雨に向けて)
【第6回】内服薬
【第7回】免疫抑制薬
【第8回】卵を制限してアトピー対策
【第9回】牛乳を控える食事対策


<参考リンク先>
食事療法(All About[アトピー])

子供を喘息にしないための3ポイント(育児中編)(All About 子供の健康)

アレルギー表示に関する情報(消費者庁)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。