アトピーのウソ?ホント?シリーズの第10回です。
今回はアトピーでの予防接種の注意点を説明します。本当に病気にかかってしまうと大変なので、予防接種はできれば積極的に行うのがいいと思います。しかし、予防接種も薬ですので、副反応(副作用)がないかを確認し、安全に行うことが重要です。


予防接種ができない人とは

予防接種は積極的に受けましょう
  • 発熱・栄養障害

  • 心臓・血管系・腎臓・肝臓疾患が急性期・増悪期にある場合

  • 予防接種成分によりアレルギーを呈するおそれが明らかな場合
  • 予防接種成分により以前アレルギーを呈した場合
  • 接種前に痙攣の症状があった場合

  • 妊娠している場合
  • 前回の予防接種より決められた期間が空いていない場合

  • など

アトピーの場合、アレルギー反応が心配です。それぞれの予防接種の生成について、以下の一覧をご確認ください。


予防接種の製造過程

ワクチン 培地 添加物
三種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風 細菌培地 チメロサール・アルミウム
BCG 結核菌培地  
ポリオ サル腎臓の細胞 抗生剤など
麻疹 ニワトリ胚細胞 抗生剤・アルブミンなど
風疹 ウズラ胚細胞・ウサギ腎臓の細胞 抗生剤・アルブミンなど
おたふくかぜ ニワトリ胚細胞 抗生剤・アルブミンなど
水痘 人の細胞 抗生剤など
日本脳炎 マウス脳 チメロサール
インフルエンザ ニワトリ卵 チメロサール
 

今年から、新ワクチン(MRワクチン)が使われます。MRワクチンとは、麻疹と風疹を混合したワクチンです。成分は、単独ワクチンと同じと言われています。


アトピーの予防接種

卵アレルギーのある人は、麻疹とおたふくかぜとインフルエンザの予防接種に注意が必要です。麻疹とおたふくかぜは、注射液そのものよりは、ゼラチンによるアレルギーが関与していると言われ、現在は、ゼラチンを含まない注射液が製造されています。ニワトリの細胞は、卵とは異なりますので、卵アレルギーでは、必ずしも麻疹とおたふくかぜの予防接種で副反応が出ない可能性がありますが、ゼロではありません。何らかのアレルギーがあると、どうしても慎重にしていく必要があります。

喘息のある人は、インフルエンザと日本脳炎の予防接種に注意が必要です。ワクチンの副作用に喘息があります。


ワクチンの副作用

まれですが、ワクチンによるアナフィラキシーがあります。(アトピーとアナフィラキシーを参照してください)。アナフィラキシーを予知する方法はありませんので、現在は、予防接種前に、皮内テストを行っています。また、1回で打つ量を分割して予防接種を行うこともあります。

予防接種はしっかりしておくことが望ましいですが、個人のアレルギー反応が異なるため、個別に検討していく必要があります。接種にあたり、医療機関に受診することをお勧めします。


豆知識
皮内テスト:ワクチン液を10倍に希釈して、皮内に注射。注射後15分後に判定。赤い発疹の直径が20mm以上で陽性。盛り上がっている場合は9mm以上で陽性と判断。



<アトピーのウソ?ホント?シリーズ>
【第1回】民間療法って信じていいの?
【第2回】漢方薬でアトピーは治るの?
【第3回】水でアトピーが治るの?
【第4回】アトピーでも海や川に行けるの?
【第5回】アトピーでも山に行けるの?
【第6回】アトピーでも運動会も大丈夫!
【第7回】アトピーでもペットは飼えるの?
【第8回】カニ・エビアレルギー
【第9回】黄砂が飛ぶと、アレルギーが悪化!?
【第10回】予防接種の注意点 特にアトピーでは

<参考リンク先>

医薬品医療機器情報提供

アレルギーの体質がある時、予防接種はどうするか(日本子ども家庭総合研究所・PDF)

予防接種の受け方と種類

麻疹(はしか)の知識と対処法(All About 子供の健康)
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