アトピーの原因として、食べ物があるというのはアトピーの治療vol.2 食事療法で解説したとおりです。代表的な食べ物としては卵になりますが、それ以外にも注意してほしいものがあります。それは、カニやエビ。カニはすでに解禁の季節になり、市場に広く出回っています。そこで今回は、この季節だからこそ注意したい、カニやエビなどの甲殻類とアトピーの関係についてご説明します。

エビやカニでアレルギーが出るの?

カニのおいしい季節になりました。しかし、注意してほしい点も…
→○。出ます。
エビやカニを食べただけで口や手が痒くなり、蚊に刺されたような「じんましん」が出ます。成人の食物アレルギーの中でも最も多く、だいたい60~70人に1人くらいの割合でアレルギーが出る人がいます。アトピーの「湿疹」よりは「じんましん」という症状で出ることが多いですね。

カニアレルギーでもエビは大丈夫?

→×。ダメです。
残念ながら、アレルギーを起こす成分が共通しています。筋肉に主に含まれるトロポミオシンというタンパク質ですね。エビ・カニアレルギーの人は同じ筋肉でも、バッタ・ゴキブリ・シュジョウバエの筋肉に対して反応性を示しますが、ニワトリ・マウスの筋肉に反応しません。つまり、鶏肉は大丈夫です。

専門的な解説ですが、エビとカニのように食物種類が違っても同じような反応を示すことを「交差反応(こうさはんのう)」と呼んでいます。

カニ・エビアレルギーがあるとエビ・カニがちょっとでも含まれている食品は食べることができない?

→○。避けましょう。
残念ながら食べることができません。エビ・カニが入っていないように見えても、風味づけのためにエビ・カニが使用されている食品があります。成分表示には注意してください。

エビ・カニアレルギーを知る方法

血液検査や皮膚検査を病院で行いましょう
エビ・カニが含まれている食品を食べて「じんましん」「喘息」「アトピー」が出れば、原因として間違いありません。しかし、その方法はちょっとリスキーですね…。そこで、食べる前にカニ・エビアレルギーがあるかどうか診断したい時には、
  • 血液検査
  • 皮膚検査
などを行います。検査で陽性であれば、エビやカニを食べると症状が出てくる可能性があります。(アトピーの検査をご参照ください)。今まで何となくでも「もしかしたら、エビ・カニアレルギーかも」と少しでも心当たりのある方は、検査をぜひお勧めします。

魚類もアレルギーの原因になるので注意!

日本人は魚貝類を好んで食ますね。しかし、魚貝アレルギーを持つ人が意外と多いのです。成人の食物アレルギーで、エビ・カニに次いで魚介アレルギーが多いということをご存知でしょうか?

エビ・カニ以外に、魚介類でアレルギーを検査できる項目は、
  • ロブスター
  • ムラサキイガイ・アサリ・カキ(牡蠣)・ホタテ
  • イカ・タコ
  • サバ・アジ・イワシ
  • タラ・カレイ
  • サケ・マグロ
  • イクラ・タラコ
です。魚介類を食べたあとに、じんましんが出るような人は検査して、原因をつかむことをお勧めします。

以上、エビ・カニや魚介系アレルギーを持つ方は、食品を買う場合や外食でも食材に注意しましょう。内容表示を見ることは必須です。とはいえ、エビ・カニは表示義務ではありません…。表示が勧められている現状です。最近の流れでは、表示する傾向が強いので安心していただいていいと思いますが、心配であればお店の人に聞く。もしくは、信用のおける店で食材を購入することがアレルギーを避ける早道です。

豆知識
エビとカニ:エビもカニも節足動物の甲殻類に属する。キチン質でできた甲殻で覆われている。
キチン質:甲殻類の殻の主成分。人の消化酵素では消化されない食物繊維の一種。最近は、サプリメントとして使われている。



<アトピーのウソ?ホント?シリーズ>
【第1回】怪しい民間療法の見分け方
【第2回】漢方薬でアトピーは治るの?
【第3回】水でアトピーが治るの?
【第4回】アトピーでも海や川に行けるの?
【第5回】アトピーでも山に行けるの?
【第6回】アトピーでも運動会も大丈夫!
【第7回】アトピーでもペットは飼えるの?
【第8回】カニ・エビアレルギー

<参考リンク先>
カニ(ウィキペディア(Wikipedia))
エビ(ウィキペディア(Wikipedia))
文献紹介
食の安全・安心情報