■ストレスが少なすぎても冷える!?
では、冷えを感じなくするには、ストレスがない状態がベストといえるのでしょうか?ことはそんなに単純ではないようです。下のカコミを見てみましょう。
体のどこから熱は生まれるか
(安静時) |
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骨格筋 |
約22%
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肝臓 |
約20%
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脳 |
約18%
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心臓 |
約11%
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腎臓 |
約7%
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皮膚 |
約5%
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その他 |
約17%
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『「体を温める」と病気は必ず治る』
石原結實著 (三笠書房)より抜粋 |
体の中で熱を生んでいる部位のトップは、「骨格筋」という自分の意思で動かすことのできる筋肉です。「寒いときには、積極的に体を動かしたほうがいい」とは昔からよくいわれていますが、これは骨格筋を動かすことで血流や全身の代謝を促し、体温を上げやすくするためだといえるでしょう。
しかし、面白いのは3番目に「脳」がランキングされていること。なんと体熱を生む部位のなかの18%も占めています。つまり、あまりものごとを深く考えずにぼ~っとしていたり、悩みのない生活を送っていても脳の血のめぐりがよくならず、結果的に脳で熱を生み出すことができずに体温の低下に結びついてしまうといえるようなのです。医師の石原結實氏は、「頭脳労働者の中に、ほとんど肉体運動をしないのにかなり長生きしている人が多いのは、脳細胞の活動による産熱量の促進が一因と考えられる」と指摘しています。(『「体を温める」と病気は必ず治る』)
このように寒さに負けず、快適にウィンターシーズンを乗り切るためには、ストレスがたまりすぎてもダメ、ストレスがまったくなくてもダメ、といえそうです。ちょっとした日々の悩みごとや将来への課題など適度なストレスを常に受けながらも、それらをためておかずにうまく解決していきながら乗り越えていこうという意識が、冬の寒さというストレスに強くなるひとつのヒケツにもなるのかもしれません。
参考資料/『専門医がやさしく教える冷え性』(PHP研究所)
『「体を温める」と病気は必ず治る』(三笠書房)
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