コロナで実家帰省を自粛? 大事な人に会えないストレス

オンライン帰省

「オンライン帰省」が推奨されている時期、自分も親も心の状態をよくする親孝行とは?


新型コロナウイルスの感染予防のために、実家への帰省を諦め、離れて暮らす親のことを心配に思っている方は多いと思います。JR旅客6社によると、2020年ゴールデンウイーク期間の新幹線、特急・休校の利用客は、昨年同時期に比べて95%減。初夏は帰省には絶好のシーズンですが、多くの方が帰省を諦めざるを得なかったものと思います。
 
今後、外出自粛の緊急措置が段階的に解除になるとしても、万が一年老いた親に感染させてしまったら……と考えると、当面は実家帰省を躊躇してしまう方は少なくないでしょうか。
 
普段は親のことを少しうとましく感じていても、今回のような非常事態で会えなくなってしまうと、「帰省できるときにもっと顔を見せておけばよかった」などと、途端に後悔の念が湧き出してしまったりもするものです。
 

親孝行をしている人ほど心の健康状態がよい?

「情けは人の為ならず」ということわざがありますが、人に親切にすると、相手だけでなく自分自身も幸せになることができます。人や動物に愛情を感じたり、和やかな会話を楽しんだり、親切にして喜ばれたりすると、人間の脳には「オキシトシン」という脳内物質が分泌され、多幸感が得られるからです。

オキシトシンは、女性の母乳の分泌や分娩を促進させるホルモンとして知られてきましたが、今では、母親になった女性だけでなく、老若男女あらゆる人の脳から分泌されることが分かっています。
 
親のことを思いやり、親切にすることで自分の心が満たされると、オキシトシンが分泌され、とても幸せな気持ちになることができます。すると、親の脳にもオキシトシンが分泌され、同じように身近な人に親切にしたいと感じるようになるでしょう。

お互いの心を健やかに保ち、ストレスを溜め込みにくくするためにも、親孝行を含めた親切行為はとても有効なのです。
 

「傾聴法」とは? 親孝行になる話の聴き方3つのポイント

とはいえ、離れていると親孝行をするのも難しいもの。プレゼントを贈るだけでは少しそっけないし、何か良い方法はないかと悩む方も多いかもしれません。
 
そんなときこそ、基本に立ち返ってみましょう。離れて暮らす親が子どもに望むことは、何でしょう。まずは声を聞かせてほしい、話をしたいという気持ちではないでしょうか。非常事態で不安が募りやすいときだからこそ、できるだけ電話をかけ、声を聞かせてあげましょう。

親がスマートフォンやパソコンを使えるなら、LINEのビデオ通話やスカイプ、ZOOMなどでビデオトークするのもよいでしょう。遠くに暮らす実家の家族に、電話やネットを通じて連絡を取ることを、最近では「オンライン帰省」と呼ぶ人もいます。この機会にこそ、ぜひオンライン帰省で親孝行をするとよいと思います。

そして、親孝行になる会話の方法としておすすめしたいのが、「傾聴法」です。傾聴法とは、耳を傾けてしっかりと相手の話を受け止めることです。聴き方のポイントは、次の3つです。

1. まるごと受容する
善悪の判断をせず、相手の話をまるごと受け止めます。どんな話題であっても、「なるほど」「うんうん」「そうだったんだね」というように、まずは話を受け止めます。「それはおかしいよ」「どうしてそんなことするの?」など、自分の価値観で相手の話を断ち切らないようにしましょう。
 
2. 共感的に聴く
相手の立場を想像し、その気持ちに共感しながら理解しようとすることです。「つらいんだね」「嫌なんだよね」など、相手が発する感情の言葉を繰り返すと、「1」の受容と共に「2」の共感も示しやすくなります。また、「その状況では、そう感じるのも無理はないよね」といった言葉も、共感を示す言葉になります。
 
3. 純粋な気持ちで聴く
アドバイスをしてあげようなどと気負わずに、純粋な気持ちで聞くことです。理解できなくても分かったふりをせず、聞き返してしっかり確認しましょう。こうして、相手の考えや置かれた状況を純粋な気持ちで理解しようとすることが大切です。
 
ただし、傾聴も長く続けると疲れます。30分、1時間などと制限時間を決め、その時間内に心を込めて話を聴くようにしましょう。
 

親のメンタルケアにも有効! 傾聴で憂うつや不安感の解消を

人は傾聴法で話をじっくり聴いてもらうと、憂うつや不安から解放され、安心感が得られます。会いに行けない状況であれば、時折たっぷり親の話を傾聴すると、いちばんの親孝行になります。親は子どもの声を聞くと、存在を身近に感じて安心できるものです。そして、話を聴いてもらえると、感染への不安や孤独感から解放され、気持ちが楽になります。

ぜひ、時間のあるときに電話やスマートフォンで連絡を入れ、「傾聴」してみてください。
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