「いじられキャラ」は強いストレスを抱えている

廊下で雑談する女子高生

はっきり「いじめ」と言い切れないような「いじり」に、嫌な思いを抱えていませんか?

ひどい言葉で人を傷つけ、集団で一人の子を貶める行為は「いじめ」として、厳しく罰せられます。一方、強い攻撃性が表面的には現れない軽い嫌がらせ「いじり」は、いじめほど重く受け止められず、放置されていることが多いものです。仲間関係の中で一定の人がいつも軽くからかわれていたり、その人の失敗談ばかりが笑いの種にされるような場合、その人は「いじられている」可能性があります

いじる側は、仲間の誰かをからかったり馬鹿にしたりすることで、こっそり自分の優位性を感じることができます。そのため本人は無意識でやっていることが多く、「冗談で言っているだけ」と思い込んでいます。

いじられる側もそのキャラクターを演じることで、そのグループ内での自分の役割、居場所を認識することができます。そのため本人は多くの場合、「自分は笑われることで、みんなに話題を提供している」と思い込んでいます。しかし心の底では、「このキャラクターをやめたら、グループ内での存在価値が感がなくなってしまうかもしれない」という不安を抱えているものです。
   

いじられキャラから脱出したい気持ちを抑圧していると?

嫌な気持ちを抱えたままでいると、いずれは病気になってしまうことも

いじられるストレスを抱えたままでいると、いずれは登校がつらくなってしまうかもしれません

そうした不安を押し殺したまま、無理に「いじられキャラ」を演じていると、ストレスから心身や行動に強い影響が現れてしまいます

食欲がなくなったり、眠りが浅くなったり、体調が悪化していき、登校が困難になってしまうかもしれません。ストレスから自分や周囲(家族や動物など)を傷つけたくなってしまうこともあるかもしれません。勉強に集中できず落ち着きがなくなったり、忘れ物が増えたりすることもあるかもしれません。
 

いじりを受けている被害者の気持ち・嫌だと言えない理由

「嫌だ」を言うことによるリスクを恐れる人も多い

「嫌だ」という素直な気持ちを伝えることは、とても勇気のいることです

「嫌だ」「不快だ」と思うなら、その気持ちをはっきり伝えることがいじめをなくすためには大
切です。

しかし、いじられている側にとって素直な気持ちを伝えることほど、勇気のいることはありません。グループの中での自分の居場所を失ってしまうことを恐れるからです。したがって「いじられながらも仲間でいられる安心感」を選択してしまうのは、自然な気持ちです。

とはいえ、プライドが傷つくような扱いを受け続けると、自己肯定感を保てなくなってしまいます。
 

「されたら嫌なこと」はいじめ! 「いじり」も「いじめ」の一つです

いじられる側の「本当の気持ち」には本人も気づきにくい

いじられる側の「本当の気持ち」には、している側もされている側も気づきにくい

まず前提として、「いじめ」と「いじり」の行為の本質は同じだと認識することです。

他者を尊重する
・相手の気持ちを察する
・「自分がされたら嫌」と感じることはしない


これが人間関係の原則です。いじる側の「冗談のつもり」という理由は通用しません。

いじられている側は、周囲に合わせるために「本当は不快だ」という素直な気持ちを抑圧している可能性があります。そのため、周りに合わせて爆笑し、自虐ネタを披露して笑いをとるようなこともあるかもしれません。しかし、プライドが傷つけられることをしつこく言われ、からかわれ続けると人は誰でも傷つきます。

したがって、いじられた本人が笑っているからといって喜んでいるわけではないと察する必要があります。
 

いじられキャラからの脱出法…「NO」を言える自分を!

「嫌なことは嫌」と言える自分になるためには?

自分の素直な気持ちを伝えるために、必要なこととは?

友達関係はフェアであるべきもの。したがって、周囲に合わせて一定のキャラクターを演じ続ける必要はありません。気持ちを素直に表現しにくかったり、自分が我慢することで仲間でいられると感じる場合、フェアで関係ではないと言えます。

「そのキャラクターを無理に演じているのかもしれない」と少しでも思うなら、まずは信頼できる大人に相談してみましょう。安心できる場で自分の素直な気持ちを伝えると、本当の気持ちに気づくことができるかもしれません。

そして、自分の気持ちを信頼する大人に伝えることができれば、いずれ仲間に自分の気持ちを伝えることができるかもしれません。気持ちを伝えなければ、いじる側は相手が喜んで受け入れていると思い込み、エスカレートしてしまいます。

グループのメンバーも「この子はいつも笑ってるけど、ほんとうはどう思ってるんだろう?」と感じているはずです。不快だという気持ちを聞くことで、相手は自分の行い振り返り、反省することができます。気持ちを伝えるタイミングは、信頼できる大人と一緒に考えていきましょう。
 

そのグループだけが居場所ではない。いくつかの活動拠点を持とう

その環境だけがあなたの「居場所」ではない

一つのグループだけがあなたの「居場所」ではない。自分らしくいられる場所は、世の中にたくさんあります

「いじられキャラ」を演じなくても安心して過ごせる時間、いくつかの活動拠点を持つことも大切です。一定のグループの人間関係だけが、自分の居場所ではないはずです。趣味、課外活動、サークル、ボランティアなど、関心のあるテーマで人と関わる場所を増やしていきましょう。好きなことを通じて人と変わると、お互いの良さを認め合える機会が増えます。すると、人とのかかわりがとても楽しくなり、生活が充実していきます。

仲間関係は、お互いにフェアであることが前提です。「いじられキャラ」という役割を負わせる仲間とのかかわりは徐々に薄くし、自分らしくいられる場所、楽しい会話で人とつながる場所を積極的に求めていきましょう。
 

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