薬膳料理/基本の薬膳料理・レシピ

ポカポカ効果をアップする!生姜に黒砂糖(2ページ目)

日本でも「うなぎに梅干」、「スイカに天ぷら」などの食べあわせの良し悪しがありますが、漢方でも薬や食材で、代表的な7つの組み合わせ術があります。身近な食材を例にして、具体的なパターンをご紹介します!

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

「カニと柿」「生姜と黒砂糖」の関係は…?

「梨」と「ゆり根」はともに肺を潤し、咳を鎮める作用がある作用を高める組み合わせや禁忌の配合などをご紹介しましたが、具体的な食材や薬物を例にあげてみましょう。


単行
高麗人参のみの「独参湯」は、1味でエネルギーや血液を補い、元気をつける。

相須
「梨」と「ゆり根」はともに肺に作用し、咳や痰にいい。性能がどちらも強くない場合によく用いられ、薬膳でもつくりやすい例。

相使
「生姜」に「黒砂糖」を加えると、黒砂糖が生姜のカラダを温め、寒さを散らす作用をより一層高めることができる。

相畏や相殺
日本では刺身がいい例。「刺身」に「生姜」や「シソ」を添えるが、これは生魚の毒を薬味が取ってくれる。身体を冷やす作用も少なくなる。

相悪
「高麗人参」と「大根」。高麗人参は「補気」といって、元気を補うものだが、大根は「下気」といって、せっかく補った気を留めることができない。

相反
「カニ」と「柿」。両方ともカラダを冷やす食材で、一緒に食べるとお腹をこわす可能性もある。同じような作用に「牛乳と生魚」や「カニと牡蠣」がある。


「相悪」は組み合わせる材料の量をうまく加味すれば、「相使」になる場合もあります。食材や薬物のもつ作用をよく理解して、バランスよく配合することが漢方であり、これにより副作用を起こしにくくするというメリットもあるのですね。

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