営業ノートを書く意味……1日5分間の振り返りが大きな差を生む
1日5分が大きな差を生む。活用するには、検索性の高いノートづくりを心がけよう
ノートには、ビジネスに関する重要情報が詰まっています。ノートの整理・活用を怠ることは、重要なビジネス情報の整理・活用を怠ることと同じ。 だから、ノートは普段からしっかりと整理をしておき、整理したノートを存分にビジネスに活用しましょう。
といっても、そんなに大げさな作業が必要になるわけではありません。毎日5分間だけノートに目を通し、ちょっとだけ手を加える。これだけでも歴然とした効果が表れます。今回は、そんな、1日5分間のノート術をみなさんに紹介しましょう。
<目次>
仕事をする中でノートを読み直し、重要情報の補足をする
商談やミーティングの最中は、相手の話を聞いたり自分が話すことに一生懸命になって、重要事項をノートに書き漏らしてしまうということがしばしば起きます。これは仕方がないこと。相手と話しているときには、ノートに記録することよりも、コミュニケーションをとることの方を優先するべきだからです。ただしノートへの書き漏らしは、商談やミーティングの最中はやむを得なくても、後できちんとフォローしておく必要があります。習慣づけて欲しいのが、毎日仕事が終わった直後にノートを見直して、欠けている重要情報を補足するという作業。
その日3件の商談があったとするならば、1つ1つの商談を振り返り、ノートには書いていないけれども、お客さんと何か約束をしなかったか、重要事項に関する記入漏れはないかといった観点でノートを読み直し、書き足していきます。
たとえ一緒に飲みに行く同僚を待たせても、デートの時間が差し迫っていても、見直しと重要情報を補足する作業だけは、その日のうちにかならず終わらせてしまいます。人間は忘却の生き物ですから、1日置くと前日のことは細部まで思い出せなくなってしまうからです。
同時にノートを読み直しながら、あのお客さんに○○の資料を渡す約束をしたので、準備しなくてはいけない、来週末のプレゼンに向けて、□□について調べておかなくてはいけない、といったように、やるべきことをすべてピックアップします。そして手帳のTo Doリストに転記します。これをしっかりやっておけば、つまらないモレを防ぐことができるわけです。
営業ノートに見出しをつけて検索性を高める工夫をしよう
ノートを使った情報整理ができている人は、検索性の高い読みやすいノートづくりを心がけているもの。読みやすいノートづくりも、仕事が終わった直後の5分間を使って行います。■メモの冒頭に大きく見出しをつける
それぞれのメモの冒頭には、大きめの字で大見出し(タイトル)を書いておきます。お客さんと商談したときのメモなら、A商事××さんとの商談、社内ミーティングのときのメモなら、営業部内定例ミーティング、というように大見出しをつけておくわけです。また同時に日付もつけておきます。
これで大見出しを見れば、いつ・どこで・誰と・何のために打ち合わせをしたときのメモであるかが一目瞭然になるわけです。
■区切りには小見出し
メモの区切りごとに、小見出しもつけておきます。例えば今後のスケジュールについて書いた部分には、今後のスケジュールという小見出しを、双方で詰めるべき確認事項について書いた部分には、確認事項、といったような小見出しをつけておくわけです。
■横線を引いて区切りを見やすく
さらにメモの区切りごとに横線を引っ張っておくと、区切りと区切りの境界が明確になります。こうしておけば、今後のスケジュールはどうなっていたっけ?とノートを開いて見直すときに、すぐに必要な部分が見つかります。
■重要部分は赤ペンやアンダーライン
さらに重要部分やキーワードについては、赤ペンでアンダーラインを引いたり、大きな丸で囲んだりといったことも、検索性を高めるうえで効果的です。
営業ノートを定期的に読み直して、アイデアや気づきを得よう
バラバラにメモしていた情報が有機的に結びついて、思わぬアイデアが浮かんだり、気づきが得られることも
ざっとでかまいませんので、その日メモしたり整理した部分だけではなくて、3、4日前にまで遡ってノートを読み直してみます。時間に余裕があるときには、さらに遡ってノートを読み直します。するとバラバラにメモしていた情報が有機的に結びついて、思わぬアイデアが浮かんだり、気づきが得られることがあります。
「以前A社に行ったこの提案は、ちょっとアレンジすれば、今商談を進めているB社への提案にも使えるぞ」
「C社の商談がうまくいかなかったのは、今振り返れば○○のポイントを押さえられなかったことが原因だったんだな。これは今後D社と商談をする上でも、貴重な教訓としなくてはいけないぞ」
というように、アイデアが浮かんできます。
営業ノートはTo Doモレ防止にも役立つ
定期的にノートを見直すことで、To Doの洩れに気がつくこともあります。さらには、重要事項については、書き方をこんなふうにしよう、この単語はよく使うので、略字にしてしまおう、といったように、効果的・効率的なノート整理の方法を発見することもできます。パソコンやスマホ全盛の今でも、やはり使い勝手のよさやスピードにおいて手書きに勝るものはありません。ノートはビジネスマンの最大の武器。だからこそ上手に整理・活用をしていきましょう。
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