営業のノウハウ/クロージング・アフターフォロー

円滑に進める営業のクロージング・成約・契約書(2ページ目)

クロージングは、繊細な作業。下手に迫って良くない返事をもらいたくはありません。お客さんの購買意欲の高まりを見計らいながら、うまく外堀を埋めていきましょう。最後はお客の背中を押してあげればバッチリ。

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド


相手の事情や状況を確認する

購入プロセスや決済件保有者が誰かなどの顧客情報を把握する

購入プロセスや決済件保有者が誰かなどの顧客情報を把握する

お客さんがまだ契約を結ぶ条件が整っていないのに、クロージングを迫って失敗する大きな理由として、相手の事情や状況が見えていないということが挙げられます。それは、相手の事情や状況が見えていないから、間違ったタイミングでクロージングを仕掛けてしまうのです。

ここで大切なことは、先方が商品の購入を決定するに至るまでのプロセスを把握しておくことです。決裁権を持っているのはだれで、どんな組織や会議での検討を経て決定されるのか。決定までのスケジュールはどうなっているか。こういったことを先方の担当者が口にしたときに、しっかりとチェックしておきます。

担当者が口にするのを待つだけではなく、営業マン自身も決定プロセスや決裁権を持ったキーマンが誰であるかを、商談のときに担当者からできるだけ聞き出す努力をしていくことも大切。

たとえば先方の担当者から、「うちの場合、新しいシステムを導入するかどうかの判断は、役員会で行われるんですよ。私が今度の20日に開かれる役員会でプレゼンをするのですが、これが結構難関で……」という言葉を引き出すことができたとします。

営業マンとしては、成約に結びつけるための最大の関門が役員会であることをつかめたわけですから、「そうするとクロージングは、20日の役員会の後だな」というふうに、仕掛けるタイミングがわかります。また「では私が直接役員会に出席して、そのプレゼンをしましょうか」というように、打つべき手も見えてきます。

ところが「最大の関門は20日の役員会である」ことがわかっていないと、時機を見誤って役員会の開催日より前にクロージングを迫る、なんてことをやりかねません。ですから、相手の事情や状況をしっかりと把握することを大切にしてください。
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