コーチング/目標達成・プロジェクト進行

会議運営を価値あるものに変える(2ページ目)

有効な会議は目的が明確であり、具体的な結果を作り出すために行うものです。このプロセスはコーチングと共通しています。会議を促すファシリテイターに役だつスキルをご紹介します。

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド


会議に流れを作る

心構え
流れを意識すると無駄な時間が減り、成果がでる
会議が実際に始まったら、目的を達成するために会議に流れを作ることがファシリテイターの大事な役割です。目的に向かって確実に進むには高度なスキルが求められますが、コーチングスキルを取り入れることで効果的な会議運営ができます。

コーチングでは、相手を前進させる会話の流れを「コーチング・フロー」と呼びます。これを会議運営に当てはめると次のようになります。

  1. 時間通りにはじめる
    始まりは、全員のコミットメントを最も実感できる場です。全員揃うまでなんとなく待つのではなく、時間が来たらいる人できっかり始めましょう。なんとなく無駄にした最初の2、3分は、モチベーションに影響を残します。
  2. 最初にファシリテイターの役割を参加者に説明する
    最初の雰囲気作りは大事です。ファシリテイターは、議論を促したり他の意見を求め会議を進行させるのが目的で、できる限り客観的な立場で参加します。もし、自分も意見を言うつもりなのであれば、そのことを最初に伝えて了承を得ておくこと。
  3. 参加者にどういう態度で参加してほしいか伝える
    会議の目的によって異なりますが、ブレーンストーミングだったらとにかく判断することなくアイディアを出してほしいとか、検証が目的としたものなら、反対意見なども積極的に言ってほしいなど、目的を達成するための参加態度を伝えること。
  4. 参加者同士の自己紹介を促す
    安心してお互いに話せる場を、最初から醸成することは大事です。初めて顔を合わせる人がいる場合は自己紹介をしたり、知り合い同士でもお互いが会議で達成したいことや役割を、一言話すと安心感を作り出します。
  5. 会議の目的を確認し、終了時のアウトプットイメージを共有する
    目的を明言化し、会議が終わったら具体的に何が達成されていればいいかを話します。新商品の販売日を決定する、新しい企画案を10個出す、などできるだけ客観的に計れるものに言語化し、見えるところに書いておくといいでしょう。

これでわかるように、会議の中でも特に最初が肝心。会議の始めに、目的、態度、アウトプットイメージを共有できれば、後はそれに沿って進んでいくだけです。そして最後に、達成したことを確認しお互いがどのように貢献したかを一言づつ伝えると、次に同じメンバーで行う際にさらに高い信頼関係が築けた状態で始めることができます。
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