プレゼンで使えるピラミッド原則とは? あがらないために必要なこと
プレゼンで使えるピラミッド原則
準備に“あること”をしておくと、それらを解消することができます。是非、一度実践してみてください。
あがらないために最も必要なことは?
プレゼンテーションや会議の前に、企画提案書や報告書をしかっりとまとめて、配付資料の準備もOK。しかし、人前に立ったら、いつになく“あがって”しまって、頭は一瞬空白。話の切り出しに戸惑って、とりあえず、作成資料を棒読み状態で説明。その結果、持ち時間は大幅にオーバーしてしまうし、大事なことを思うように伝えられないまま終ってしまった。こんな経験は、誰もが少なからずお持ちではないでしょうか。
“あがる”という現象は、場数を踏み、場慣れする事である程度解消することができます。また、緊張をほぐしたり、リラックスするコツをつかむことで、普段の自分を取り戻すことができたりします。
しかし、“あがらない”ために最も大切なことは、「話す内容が頭の中でハッキリとしている」ことです。つまり、その場に合わせて、与えられた時間内で、要領良く伝えられるように、頭の中で話の中身が「論理的に組立てられている」ということが必要です。
そのために事前に行っておくとよいことがあります。それは、話す内容を「ピラミッド状」の図にして整理し直しておく、という作業です。
説得力ある話し方は「ピラミッド原則」で
「ピラミッド原則」とは、理解しやすく説得力ある文章を書くためには、メッセージをピラミッド状に構成するとよい、というものです。(バーバラ・ミントが著書「考える技術・書く技術」の中で提唱。)下の図でご説明します。最終的に“何が言いたいのか”という「結論」を一番上に置きます。その下に、上の結論を具体化するメッセージを置き、さらにその下に、詳細化されたメッセージを置きます。こうしたルールに従ってメッセージを構造化して表すものです。
この「ピラミッド原則」に従って、プレゼンや会議で話す内容を「メインメッセージ」「キーラインメッセージ」「サポートメッセージ」の3段階にあてはめてみてください。
すると、言いたい事は一言で言うと「何」なのか、その結論を引出した理由とは「何」なのか、非常に視覚的にも明確な論理構造が出来上がるはずです。
企画書や報告書をまとめた段階では、頭の中でメッセージ(言いたいことや重要キーワード)の断片がまだ点在した状態になっています。それが、この作業を行うことで整理され、さらに構造化されるので、頭の中がスッキリと明解になるわけです。
そして、3段階に構造化するメリットは、人前で発表する時に威力を発揮します。“時間が無いので、簡単にポイントだけ話して”と言われたら、「結論」を強調した上で、結論を引出した「キーラインメッセージ」を説明します。“それはどういう事?”と聞かれたら、なぜならばと詳細の「サポートメッセージ」まで説明すればいいわけです。与えられた時間が1分でも、15分でも30分でも、臨機応変に話を筋道立てて展開することができるようになります。
そして、このシートを手元に用意しておけば、重要なメッセージを言い漏らすことを防げるため、“何をどう話したら…”という不安からあがってしまうことを避けられます。
この「ピラミッド構造」で、考えたり整理したりする習慣を身につけると、論理的な思考や要約力が鍛えられるので、「話す力」が格段にアップしてきます。
仕事上で「話が上手い人」とは、まず論理的に話すことができる人です。なぜなら、論理的な話には「説得力」があるからです。
※参考図書:「SEのための図解技術」開米瑞浩著/翔泳社
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