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開米瑞浩さんに聞く、図解の技術と使い方(4ページ目)

本屋さんへ行くと、「図解で考えよう!」という本がズラリ。ちょっとしたブームです。そこで、「SEのための図解技術」の著者、開米瑞浩さんに、「ナゼ今図解なのか」「図で考えるとは」についてお伺いしました。

執筆者:塚田 祐子

---本を出版される切っ掛けは?

切っ掛けは、ネクストエンジニアの創刊号に連載をしたことです。この雑誌が創刊前の企画をしている時に、この本の企画を売込みに行ったんですよ。2001年の7月頃のことです。まあダメでもともとだから「行ってみるかぁー」、と思って売込みに行ったら、なんか妙に反応が良くて、「あぁ、じゃ、是非お願いします!」ってその場で言われてしまったんです。その場で言われたものの、「ほんとかよ…」とか思って、半信半疑のままだったんですけど。連載がスタートしたら、一番人気が出ました。「あぁそうか、時代は目覚めてきたんだ!」と思いました。

---ということは、開米さんが時代の先を見ていたということですね。

こういうスキル領域というのがあるんだよという。皆が気が付いていないけれど、これは一つのスキルなんです、だから勉強しましょう、ということを訴えようというのは、企画を売込みに行った時点ではっきり考えていました。

自分にある特技、それを飯の種にできないかと思った

---さらにその前、企画にまとめようと思われたのは?

一番最初にこの辺のことを本格的なテーマとして意識したのは、93年94年位だから、やはり10年位前ですね。ワープロ使っていた時期よりちょっと後です。その頃、複雑なものを図で書く技術っていうものが、自分のその種の技術がかなり高いということに気が付いた。世の中の人は、あまりそういうことができない。でも自分はできる、ということに気が付いて、それを飯の種にできないかと思ったんです。

---複雑なものを図にするのが得意というのは、学生時代からあったそうですね。

中学生の頃に、数学の問題を解くのに、僕は問題自体の作り替えをやっていたんですよ。その時先生に、それはとてもいいことだからがんがんやれと言われまして。

高校の時には、数学でやる色んなものの関係を図に書いて友達に説明してました。こういう風にして書くと分りやすいかなと考えながら。自分の頭の中で分かっていても、それを人にうまく説明できるかどうか、というのは別の次元の課題になってきます。友達に説明するために図を書いたという、高校時代の努力というか経験がけっこうきいてますね。高校時代のそれがあって、大学時代、友人に「スゴーイ!」とか感動されたことに繋がっています。

---お話を伺うと、現在に至るまでずっと一本、線のように繋がっている感じがしますが。

あくまで結果です。あとから見ると、そう見えるという。本人は全然そんなつもりも計画もなくて、ただ単に動物的にその時その時に選択してきたら、なんか回り道してきたように思えたけれど、全部現在の自分に役に立っているなと。あちこちさまよい歩いたようではありますが。(笑)

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取材後記

取材を終えて、開米さんは、図解ブームの中でさらに「新しいカテゴリ」をつくり出したんだ、ということが分かりました。現在に至ったのは結果論とおっしゃっていましたが、“自分の頭の中にあるものを、人に分かりやすく説明したい”という思いが、一本の糸のように全てをつなぎ合わせてきたように思います。

開米さんの著書の中に、次のようなコメントがあります。

「決まりがなくても、必要なことを自分自身で考えて行動するという、自立したメンタリティが欠かせない。」

この“マインド”こそが、開米さんを物語っています。また、「図解の技術」を学ぶことの原点は、“自分で考える力をつける”ことにあると思いました。

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