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【お薦め本】絶対に断われない、提案の話術(2ページ目)

フリーで仕事をしていくために、磨いておきたいスキルは、“プレゼン能力=相手を説得し自分の提案を通す力”です。『できる人の話し方』をテキスト本に、人を説得する話術の極意を探ります。

執筆者:塚田 祐子

自分の提案を通すテクニックを学ぼう!

スキル1:すぐに相手と調和的な関係を確立するテクニック
プレゼンをする前に、相手の価値観やニーズを理解し、さらに相互に信頼関係が築けていれば、提案を聞いてもらう体制としては万全です。この理想的な関係を、早い段階でつくる会話テクニックは?
・相手の姿勢、ジェスチャー、話し方をまねし、相づちを打って話しを聞く。相手に関心があることを態度で示す。
・相手の価値観やニーズを知るために質問をする。

相手に質問をすることで、相手は自分に関心を持っていると感じます。相手の動作をまねすることの効果は、“速効で同調”の演出(?)。これは、どうも心理学の領域のようです。著者は、心理学博士号の持ち主です。

スキル2:相手のニーズをつかむ会話
どんな素晴らしい提案であっても、相手のニーズを満たしていなければ、通りません。でも、取材が不足していると、自己満足の企画に落ち入りやすくなります。そうならないためには、相手の価値観、ニーズをしっかり聞き出して、それに応じた企画提案を組み立てることが必要です。相手のニーズをつかむ会話では、相手の言う事に耳を貸し、相手を批判せずに、相手の物の見方を理解するようにします。

スキル3:成功するプレゼンテーションのポイント
相手と良好な関係ができあがり、価値観やニーズをしっかり押さえることができれば、プレゼンの役割は、相手が必要としていることを、どう満たしてあげることができるか、それを伝えるだけになります。その伝え方の主なキーポイントとは:
・自分の提案を5分、2分、45秒で簡潔に言えるようにしておく。→決済権を持っている指導者型の人へプレゼンする場合に有効。
・プレゼンの最初の段階で、自分の提案の目的を簡潔に述べる。
・相手が提案を採用した場合のビジョンを説明する。
・話す時の言葉と態度(顔の表情等)を一致させる。→説得の85%は身体のコミュニケーションによって決められる。
・会話に予想や仮定をうながす言葉、同意をうながす言葉を使うテクニックをマスターする。
・顧客中心の考え方をし、それを会話で示す。

上手く話せた!と思っても、結果、断わられることもあります。相手が拒否する理由には次の6つがあります。

1.あなたのことが気に入らない
2.あなたを信頼していない
3.あなたが提案していることは必要ではない
4.相手は急いでいない
5.相手に十分な予算がない
6.相手に決済権がない

逆に、以上を1つずつクリアしていければ、プレゼンに成功する確立を上げていけます。また、決済権を持つ人にプレゼンする、ということは鉄則にしたいところです。

以上、本書の第6章から、プレゼンに役立つ部分を一部ピックアップしてみました。この本をお薦め本としたのは、単に成功哲学風なレクチャーに終始することなく、人を動かす話し方を通して、周りの人との人間関係を好転させる考え方そのものに触れているからです。各章の要所には、エクササイズが用意されているので、読みおえると、ワークショップに参加したような効果も有ります!

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