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評価されるべき人が評価されない日本の風土(4ページ目)

日本には、すばらしい発明やアイデア商品、プロダクトなどを生み出した人が数多くいる。しかし評価されるのは国内ではなく、海外だったりするのも事実。なぜ、日本は評価されるべき人が、きちんと評価されないのか。

執筆者:木村 勝己


出る杭は打たれる

このような時代、「出る杭は打たれる」の状況になる。変化を好まない体制が構築される。製品は歩留まりを上げること、コストを下げることにエネルギーが注がれる。独創技術が必要とされるのは市場が成熟して衰退期に入る頃である。また成果への評価も協調が重要視される。このためチームの仲間が残業していると、先に帰りづらい状況が生まれ、付き合い残業といった言葉も生まれた。

チャレンジに対する評価も低い。これには減点主義の影響が大きい。子供のころから何々をしちゃいけないといった教育が多い。このため大きなことにチャレンジして失敗をすることを誰も望まなくなる。

リスクテイクとチャレンジの精神

米国は違う感がある。子供の頃はチャレンジに対し褒めて育てられる。加点主義だ。たとえ結果は悪くともリスクをとってチャレンジしたことに評価が与えられる。エジソンは部下が実験に失敗しがっかりしている時に、「それは失敗ではない、その方法では上手くいかないことが一つわかったのだよ」といったそうである。ポジティブシンキングである。この考えかたが欧米の根底には流れているようだ。

しかし今や物余りの時代。製品は多品種・少量生産となり、差別化や付加価値が重要になってきた。オリジナリティや創造性が求められるのである。このような時代、今までのような実績を判断のよりどころにしていると、独創性を評価できない。先の例のように大切な発明を欧米にもっていかれることになる。

このため次ページのような対応が必要となる。
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