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無理な要求の断り方とは?できる営業マンが実践する神対応2選!

営業活動をしていると取引先から無茶な要求をされることもありますよね。実は、そんなときこそ営業マンの腕の見せどころ。先方に不快な思いをさせない断り方とはどのようなものでしょうか。上手なかわし方をマスターして、敏腕営業マンを目指してください!

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド

取引先の無茶な要求……できる営業マンの「神対応」をご紹介!

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お客さんが無茶な要求をしてきたときの上手なかわし方

お客さんが無茶な要求をしてきたときの上手なかわし方について紹介しましょう。でもその前に、「なぜかわす必要があるのか」について、確認しておきたいと思います。お客さんには、営業にとって「良いお客さん」と「悪いお客さん」がいます。良いお客さんとは、商品を買ってくれて、しかもあれこれと無理な要求をしないお客さんのこと。一方悪いお客さんとは、なかなか商品を買ってくれず、無理難題ばかりを言ってくるお客さんのことです。

さて、営業は「良いお客さん」と「悪いお客さん」のどちらを優遇しているでしょうか。実際のところ、多くの営業は、悪いお客さんの方を優遇しています。営業は、通常は、良いお客さんに対して「いつもいつも言い値で商品を買ってくださるから、今回は値引きしますよ」と言いません。

けれども、悪いお客さんの「もっと値引きしてよ」「もっとこういうサービスを付加してよ」という無理難題には、つい応じてしまいがちです。つまり多くの営業マンは、良いお客さんに対して良いサービスを提供しておらず、悪いお客さんに対して良いサービスを提供しているわけです。これって変じゃないでしょうか?

もちろん、悪いお客さんに対して「そんな無謀な要求は受けつけられるわけがないじゃないですか!」などと、真っ向から対立する必要はありません。そんなことをしたって、非生産的です。お客さんの無茶な要求は、上手にかわす。これが大切なのです。そこで紹介したいのが、「責任転嫁法」と「フェイク熟考法」というテクニックです。
 
<目次>
 

無理な要求を「会社や既定」を理由に断る

責任転嫁法とは、お客さんがとても呑むことができない無茶な要望を出してきたときに、「私としてもなんとかしたいんですが、当社の規定がこうなっておりまして」というように、要望がのめない理由を、「会社」や「組織」や「規定」にせいにする、という手法です。

お客さんが何かの要求をしてきたとき、営業が「それは無理ですよ」とあっさり拒否したら、お客さんは引くに引けなくなってしまいます。なぜならお客さんの側も、予算や納期など、それなりの事情を背負って要求しているものだからです。

そこで営業は、「私としてもなんとかしたいんですが……」と、相手の立場をまずは尊重します。相手の顔を立ててあげるのです。その上で「しかしながらうちの方も、会社の規定がこうなっておりまして……」と、自分の側の事情を打ち明けるフリをするわけです。するとお客さんとしても、「あなたの気持ちもわかったし、そういう状況なら今回は私の方が引き下がろうか」という心理になります。引き下がる大義名分ができるわけです。

ただし注意点が2つ。「自分の側の事情を打ち明ける“フリ”をする」と書きましたが、明らかな嘘は見やぶられます。また何でもかんでも、会社や組織や規定のせいにして断っていたら、無責任で無能力な営業マンに見られてしまいます。「この点に関しては、会社の規定があるため、お客様の意向には沿えないんですよ。けれどもそのほかのことでしたら、できる限りのご協力はさせていただきます」という誠意を見せておくことが大切です。
 

無理な要求を、一旦は「熟考したフリ」をして断る

この責任転嫁法に、フェイク熟考法を組み合わせると、効果はさらに大きなものとなります。フェイク熟考法とは、お客さんが無茶な要求をしてきたときに、検討するフリをする手法です。「なんとかしたいんですが、無理なんですよね」と即答するのではなく、「ちょっと難しいかもしれませんが、工場の担当者に相談してみますね」というふうに答えるわけです。結果的には断るのですが、「検討している」という演技をするのです。

すぐに断ると、お客さんとしては「なんだよ、検討すらもしてくれないのかよ。ぞんざいに扱いやがって」という気持ちになります。けれどもしばらく時間をおいたうえで、「工場の担当者に相談してみたのですが、繁忙期にこの納期でというのは、やはり難しいそうです。実はほかのお客様にお待ちいただいている状態でして……」などと話せば、相手はこちらの態度に誠意を感じて、「十分に検討していただいた結果がそれだったら、仕方ないですね」という気持ちになれるわけです。

ただし、ここでも注意点が2つあります。
 

無理な要求は「相手に期待を抱かせないうちに」断ろう!

相手が検討してくれるとなると、お客さんは「自分の要望が通るんじゃないか」という期待感を抱きます。その結果がゼロ回答だとしたら、かえってお客さんの悪感情を招いてしまうことになりません。大切なのは、お客さんに決して変な期待を抱かせないことです。「こういう事情でして、おそらく難しいと思うのですね。難しいのですが、会社に持ち帰って検討してみます」というように、要求の実現が困難であることを、あらかじめ明確に伝えておく必要があります。

もう1つは、時間をおいて答えることは大事ですが、待たせすぎはNGということ。「一体いつまで待たせているんだよ」と、逆に相手の怒りをかうことになります。お客さんとしても、もし要求が通らない場合は、次善の策を考えなくてはいけないわけです。お客さんの事情を考えながら、断りを入れるタイミングを見計らいましょう。

商談の中に、責任転嫁法とフェイク熟考法を取り入れられれば、もうお客さんの無理難題に押しまくられることはなくなります。冒頭でお話ししたように、良いお客さんと悪いお客さんを公平に扱うためにも、この2つのテクニックをぜひマスターしてください。

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