営業のノウハウ/営業プレゼンテーションのコツ

オバマ氏に学ぶプレゼンテーション術(2ページ目)

ヒラリー対オバマ。米国国民だけでなく、世界が注目する大統領候補者予備選挙。劣勢と思われていた状況を覆しつつある、オバマ氏。今回は、彼のプレゼン分析を通じ、営業に生かすべきスキルをお伝えします。

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド

勝負すべきポイントを選ぶ

では、このオバマ氏のプレゼン・テクニックを営業プレゼンに活用するにはどうすればいいでしょうか。彼から学びたいのは、競合をしっかりと研究して、競合よりも優位に立てるポイントで勝負するということです。

例えば、あなたが勤めている会社が中小企業で、競合が大手企業だったとします。
実績や製品の完成度といった点では、お客さんは「やはり大手が一番」というイメージを持っています。このイメージは、どんなに努力しても簡単には覆りません。

そこで実績や完成度での勝負はあえて避けます。そして大手にはできない中小ならではの「きめ細かいサービス」や「相手のニーズに丁寧に対応する」をアピールすることで、お客さんの心をつかむというわけです。

その2:キーフレーズを何回もリピートする

オバマ氏のプレゼンテーションが優れている第二の理由は、聴く側の心に響くキーフレーズを持っていて、それを何回もリピートすることです。

オバマ氏は演説の中で、「Yes, We can」とか「Change」といったフレーズを繰り返し用いています。この単純な言葉が「アメリカを変えたい。変えなければ」と感じている人々の心を揺り動かすのです。逆にクリントン氏は、キーフレーズらしいキーフレーズがないのが弱みです。

なぜキーフレーズが大切か。それは人は小難しい理屈よりも、短いキーフレーズに反応するものだからです。

アメリカのカリスマリーダーで呼ばれる人たちは、リンカーンの「The Goverment of the people, by the people, for the people」にせよ、キング牧師の「I have a dream」にせよ、自分自身のキーフレーズを持っていました。

そういえば日本の小泉元首相にしたって、「構造改革なくして、成長なし」というキーフレーズがありましたよね。あのワンフレーズがどれだけ小泉政権の支持率維持に寄与したか、その貢献度は計りしれません。

営業マンも、商品のセールスポイントを的確に表したキーフレーズを持っておくことが大事。そしてそのキーフレーズを、お客さんの頭にしっかりと注入するために、プレゼンの中で何回も繰り返しましょう。

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