儲かる営業でのぼりの |
12月4日号の週刊ダイヤモンドで、営業特集が組まれていました。そのタイトルが「簡単!すぐできる!よく効く!儲かる営業」。早速手にとってみて、なるほど営業マンの盲点が押さえられているなと唸りました。
特に、そう思ったのが一番最初のページにでてくる三越百貨店の事例。ほんの数百文字の事例ですが、非常に示唆に富んでいるなと感じました。
事例にでてくる三越の婦人靴売り場は、営業手法の見直しにより、リピート率を一気に14%増という、驚きの成果を見せました。
詳しくは誌面を見ていただくとして、イチ営業マンが個人レベルで気をつけられるようなポイントをご紹介します。
リピートはビジネスのうまみの源泉
この三越の事例において、目標としたのは、新規客の獲得ではなく、既存客の掘り起こし。つまり、リピート率のアップです。それまでの婦人靴売り場は、三越カードをもつ顧客の8割が、年間1回しか商品を購入していなかったそうです。ここの層の購入頻度を上げることが、全体としての売り上げアップに大きく寄与するということ。
まず、この『リピート率アップ』を目標とした取り組みを行うということ自体が、いち営業マンにとっては、かなり盲点となりやすいところですね。
どうしても、営業マンは新規客を追っかけてしまいがち。足元においしいお客がたくさんいるのに、あえて険しい道に入ってしまう。
その理由は大きくふたつ。ひとつは、「商品さえ気に入ってくれたら、そのうちリピートしてくれるだろう」と安易に考えてしまうから。もうひとつは、商品を購入してからリピートするまでにはある程度の期間が必要となり、「すぐには買ってくれないな」という気持ちが、お客のフォローへのモチベーションを下げてしまうから。
両方とも、非常によくわかります。誰だって、同じ気持ちなんですから。でも、それでも既存客のフォローをしないといけないのです。
それは、『自社の商品を買ってくれたお客様は大事にしないと』なんていうモラルの話とはまったく関係なく、そのほうが圧倒的に売り上げを上げるうえでラクなんです(もちろん、モラルも大事ですよ)。
「新規客の獲得は、既存客からのリピートに比べて、5倍コスト(経費と労力)がかかる」というのはよく言われることです。この既存客のリピートの可能性を無視して、新規客に走るのは、せっかくあがるはずの売り上げをみすみす捨てているということです。
出血しながら輸血するようなものです。そんなもったいないことは、しないでくださいね。