「OK、やってあげる」と言われるために |
ストレスフルな仕事のしかたをしている人の特徴として『仕事を抱えすぎてしまう』というものがあります。
その原因は『なんでも仕事を引き受けてしまう』ことか、『人に仕事をふることができない』ことのどちらかでしょう。
両方がからみあっていることもおおいですね。
『なんでも仕事を引き受けてしまう』ことについては、以前のコラムでもご紹介しましたので、今回は『人に仕事をふることができない』人が取るべき対策について、ポイントを解説しましょう。
題して、『仕事ストレスを減らす、頼み上手な方法』。
「やってくれて当たり前」という態度をとらない
まずは、基礎的なことから。
例えば、あなたが営業マンだとしたら、営業事務や営業企画の方々との協働は当然あることでしょう。
お客さんに出す提案書の作成から、パンフの印刷まで、様々なお願いがあるはずです。
そんなときに、ついやってしまいがちなのが、
「○○さん、これやっといて」
というセリフ。
さも、「やってくれて当たり前」という態度をとってしまうのです。
確かに、間違いではないのかもしれません。
でも、こんなときにでも一言、ねぎらいの言葉・お願いの言葉があれば、少し伝わり方は違うものです。
「○○さん、忙しいところ悪いんだけど。この仕事、お願いしちゃってもいいかな・・・。いつも、ありがとうね」
と言ったほうが、受けるほうとしては気分が良いですよね。
なぜ頼むのかを伝える
いつも頼んでいるルーティンの頼み事ならば、上記で十分でしょう。
ところが、普段は頼まないようなイレギュラーなお願い事ならば、ここからの2つのポイントがはずせなくなります。
まずは、「なぜ、あなたに頼むのか」という理由をしっかりと伝えることです。
「○○という理由で必要だから、お願いしたいんだけど」
という表現の前半部分が欠かせないわけですね。
心理学の実験で非常に面白いものがありました。
コピー機の前に並んでいる人に、先に使わせてくれるようにお願いするときに、
「先にコピーとらせてください」というのに比べて、
「コピーとりたいので、先にコピーとらせてください」と言うほうが、譲ってくれる可能性が高まるのだそうです。
『コピーとりたいので』というのは、当たり前のことですよね。
それでも、理由として話すのは効果的なのです。
『理由を話している』という形式が、その理由の中身以上に影響を与えているのですね。