■ 驚くべき実験の結果
フット・イン・ザ・ドア・テクニックの効果を示す実験がある。これは、1966年にフリードマンとフレーザーによって行われたものである。
実験では、まずボランティア(実験の協力者)がカリフォルニアの住民の家を訪問し、「安全運転」と書かれている小さなステッカーを車の窓に貼ってほしいと依頼した。その二週間後、別のボランティアが訪問し、「安全運転をしよう」と下手な字で書かれた(家の景観を害するような)看板を庭先に立ててほしいと依頼した。
その結果、76%もの住民が看板を庭先に立てることを承諾した。ちなみに、はじめから大きい要請をした場合(看板を庭先に立ててほしいと単純に依頼した場合)には17%の住民からしか承諾を得られなかった。
■ 営業の現場では・・・
セールスの現場でも、この心理テクニックは応用されている。例えば、商品を1ヶ月無料で使ってもらい(小さな要請)、1ヶ月後に契約をお願いする(大きな要請)というのは、フット・イン・ザ・ドア・テクニックのよい例である。
また、トップセールスたちは大きな契約を狙う場合、関連する小さな(顧客にとってコストの低い)注文を取り付けることから始めることで、成約率を高めている。
最後にもう一度。あまり親しくない友人に1万円借りたいとき、あなたならどうお願いするだろうか。「1万円貸してほしい」と単純に依頼する?それとも・・・。
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■ 【連載】説得と交渉の営業心理学 |
第1回 二度目は断れない |
第2回 拒否させて譲歩する |
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