あまり親しくない友人に1万円借りたいとき、あなたならどうお願いするだろうか。「1万円貸してほしい」と単純に依頼する?それとも・・・。

前回のクローズアップ「二度目は断れない」をお読みになった方は、まずはじめに「3千円貸していただけませんか?」と小さな依頼をし、承諾を得たあとに「できれば1万円貸していただけると助かるのですが」と大きい依頼をするだろう。

今回は、これとはまったく逆の承諾誘導のテクニックを紹介しよう。

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック

相手の承諾を得たいとき、まずわざと大きな要請をして、相手に拒否させてから小さな要請(本来の要求)をすると、承諾を得やすいことが分かっている。このような承諾誘導の手法をドア・イン・ザ・フェイス・テクニック(譲歩的要請法)という。

わざと大きな要請をして、相手に拒否させてから小さな要請(本来の要求)をすると、相手にはこちらが「譲歩」したように見える。すると「相手が譲歩したのだから、こちらも譲歩しなければ」という心理が働き、結果的に小さな要請を承諾するのだ。

お返しをしなければならない社会的ルール

私たちの社会には「返報性のルール」というものがある。「返報性のルール」とは「他人から何らか恩恵を受けたら、似たような形でお返しをしなければならない」という社会的なルールのこと。このルールは私たちの社会に深く浸透しており、逆らいがたい強制力を持っている。

この場合は、譲歩も恩恵のひとつと考えられるため、譲歩された側は、譲歩してお返ししなければならないと考えるのだ。

次のページでは、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックの効果を示す実験について紹介しよう → 次へ

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【連載】説得と交渉の営業心理学
第1回 二度目は断れない
第2回 拒否させて譲歩する

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