さりげなく、次なるアクションを促す
最後にその営業マンは、スケジュール表とカレンダーを突き合わせながら、以下のトークでさらに一歩進めてきました。
「今回のケースですと、○○月××日くらいに、再度訪問させていただいて、△△をさせていただく、というスケジュールになります」
「次回ですが、具体的にはいつ頃ならご都合はよろしいでしょうか?」
「やはり土日や夕方の方がよろしいですかねぇ?」
これはかなりの上級テクニックです。
特に最後の質問は秀逸と言っていいでしょう。さりげなく「Yes」を前提にした「選択肢」を選ばせることで、実はお客が無意識に「Yes」と言っているに等しい状況を作っていることです。
例えば、私が「そうですね。土日の方がいいですね」と答えれば、それは「土日なら会って次の行動をとってもいいですよ」ということを言外に認めてしまっている、ということとも言えるからです。
あくまで軽めのトーンで話そう
クロージングはなんだかんだ言って、ある程度相手に迫らざるを得ません。
ということは、そのプロセスで話す内容は、どうしても重くなりがち。
だからこそ、話し方まで「重い」感じで迫るのはあまりよくありません。
あくまでトーンや言い方は軽めに、ただし滑舌よく、語尾までしっかり発音して話すようにしましょう。
今回ご紹介した営業体験ですが、結局最終的には私のニーズが高くなく、契約まで至りませんでした。
ただ、実際に営業を受けてみると、改めて多くのことに気付くとともに、いろいろ考えさせられました。なかなかいい機会になったと思います。
ぜひあなたも定期的に営業を受けて、他人から学ぶとともに、ご自分の営業行動を客観的に分析してみましょう。たくさんのヒントを得ることができるはずです。
ただし、「冷やかし」が過ぎて、その営業マンに迷惑をかけることのないように注意しましょうね。
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