テレアポを楽しいスパイラルに
テレアポ率が上がれば楽しくなる
「月々のノルマの達成」、「お客さんへのクレーム対応」とならんで、営業マンにとって気が重くなることといえば、「テレアポ」でしょう。
30件電話をして、アポイントが取れるのはせいぜい1件ぐらい。ひどいときには100件電話をかけても、1件もとれないことがあります。
普段はどんなに前向きな人でも、断られ続けるとさすがにへこんできます。新規開拓のためにはテレアポが不可欠であることはわかっていても、「もうやりたくないよ」という気持ちになってしまいますよね。
気持ちが後ろ向きになると、営業マンは負のスパイラルに陥ってしまいます。
テレアポをする
↓
断られ続ける
↓
気持ちがへこむ
↓
テレアポがますますイヤになる
↓
テレアポの回数が減る
↓
取れるアポイントの数も減る
↓
営業成績が落ちる
というように。
こうした事態を避けるために大切なのは、アポイントが取れる打率を上げること。断られる可能性が低くなれば、テレアポもそれほどイヤなものではなくなりますからね。
そこで今回は効果的なテレアポトークのコツを、What(何を話すか)とHow(どのように話すか)の観点から紹介しましょう。
What編:トークの中にキーワードを盛り込もう
見知らぬ営業マンから突然電話がかかってきたとき、お客さんはどんなふうに思うでしょうか。たぶん100人中97人ぐらいのお客さんは、こう思うはずです。
「なんか変な電話がかかってきっちゃったよ。できれば早く電話を切りたいな」
この「早く電話を切りたいな」という思いを、「もう少し話を聞いてみようかな」、「会ってみようかな」という思いにさせるには、お客さんの心にササるキーワードを、営業マンが発せられるかどうかがカギを握ります。
普通お客さんは、営業マンの話を聞きながしています。けれども営業トークの中に、何か興味を喚起させるキーワードが出てくれば、それまでまったく無反応だったお客さんの心のアンテナが、ピクッと動きます。
営業マンは短いテレアポトークの中で、どれだけお客さんの心をピクッとさせられるかが重要なわけです。
みなさんもこれまでの営業経験の中で、「あっ、今このお客さんはこの言葉に反応したな」という瞬間が何度かあったはずです。自分の営業経験を振り返って、お客さんの心にササるキーワードをピックアップしてみましょう。同僚や上司に「ササるキーワードって何ですかね?」と聞いてみるのも有効です。
そして心にササるキーワードを、テレアポトークの中に盛り込むわけです。
私が取り入れていた、お客のイメージを広げる「モノ」
ちなみに私は営業マン時代、テレアポトークのときには、会社や商品の実績を数値化して話すようにしていました。
「この領域では、当社のシェアは50%近くにも達しています」
「今まで約1300社で、この商品を導入していただきました」
「業界大手のS社さんやN社さんとも、3年以上にわたってお取引があります」
というように。
人は具体的な数値をあげられると、イメージが広がるもの。
「多くの会社で、この商品を導入していただいております」と言われるよりは、「約1300社でこの商品を~」と言われた方が、「えっ、そんなにすごいの!?」となるものですよね。
数字は、まさにお客さんの心にササるキーワードです。ぜひ試してみてください。
How編:キーワードは大きくはっきりと、それ以外は早口で!
繰り返しますが、基本的にお客さんは営業マンのテレアポトークを聞きながしています。
下手をすると、「心にササるはずのキーワード」すらも、聞きながされてしまうことがあります。
ではどうすればいいか。
聞きながされたくない言葉については、聞きながされないように明確に強弱をつけることです。
よく雑誌の記事などで、読者の注目を集めさせるために、強調したい言葉だけ文字の書体が太字になっていることってありますよね。
あれと同じ考え方で、強調したい言葉の部分だけは大きな声ではっきりと喋るようにするのです。そしてメリハリをつけるために、そのほかの部分の言葉については早口で喋ります。
いくら理路整然としていても、メリハリのないトークでは「何かごちょとごちょと喋る営業マンだな」とお客さんから思われ、電話を切られてしまいます。
テレアポトークで大切なのは、理路整然と話すことではありません。
「心にササるキーワード」によって、相手の興味を喚起させることです。
ロジックを気にしつつ理路整然と話すようにするのは、相手が興味を持ってからでいいのです。
打率が上がれば、スバイラル的に楽しくなる
テレアポトークの「What」と「How」に気をつけるだけで、あなたのアポイント率は目に見えて上がるはずです。
打率が上がれば、きっと今までよりはテレアポが苦痛ではなくなります。
すると今までの負のスパイラルから脱して、正のスパイラルに転換できるようになります。
テレアポをする
↓
アポが取れる率が高くなる
↓
テレアポがイヤではなくなる
↓
テレアポの回数が増える
↓
取れるアポイントの数も増える
↓
営業成績がぐっと伸びる
というように。
テレアポトークの「What」と「How」に気をつけることが、あなたの営業成績に直結するのです。
さあ、今から始めましょう。
【関連記事】