ショートプレゼンテーションのポイント
突然、与えられたプレゼンの場。あなたなら、どうする!?
たとえば、会議の終わりに急に「ちょっと時間があまったから……。じゃあキミ、例の企画の件について3分くらいでみんなにプレゼンしてもらえるかい?」といったことも。ついつい「3分なんて無茶ですよ~」と泣きを入れたくもなりますが、それはせっかくのチャンスを棒に振ることになります。
ここでは、そんな「十分な時間が与えられないプレゼンテーションをどうするか?」について、お話ししたいと思います。
<目次>
ショートプレゼンのコツ1:全てをわかってもらおうとしない
短時間のプレゼンテーションにおいて、ついやってしまいがちなのが「短時間なので、しっかりと情報を盛り込んで話をしよう!」としてしまうこと。短時間にたくさんの情報を盛り込もうとすると、「プレゼンテーションの中で、何が幹にあたる主題で、何が枝葉にあたるものなのか」がわかりにくくなってしまう情報過多がおこります。たくさんの情報をムリに詰め込もうとすると、要素同士が絡み合い、とにもかくにもわかりにくくなってしまうのです。おまけに「たくさん伝えよう」という意識が先に立つと、話し方も過度の早口になってカツゼツが悪くなったり、間がなくなったりして、聞き取りにくくなりがち。
要は、そのショートプレゼンのなかで伝えるべきメッセージを絞りましょうということです。「がんばって私の知っていること全部をわかってもらおう」というのはムリな話というものです。
ショートプレゼンのコツ2:最大の目的は、興味をもってもらうこと
掴みはOK? 興味を持ってもらえなければ、3分はあっという間に過ぎていきます。
短時間プレゼンの話をするときに、よく例に出されるトークとして、「エレベータートーク」というものがあります。これは、エレベーターに乗る程度の短い時間で、要旨をまとめるショートプレゼンテーションのこと。シリコンバレーの起業家が、投資家と同じエレベーターに偶然乗り合わせたフリをして、そのエレベーターが目的階につくまでの短時間にプレゼンテーションをしてしまうというところに由来した言葉です。
このようなエレベータートークで、起業家たちはどのようにプレゼンを短くポイントにまとめるのでしょうか?※参考…「面接突破の鍵! 「エレベーターテスト」って何?」
上で述べたとおり、3分ではいくつかのポイントのみを伝えるのが精一杯。十分な理解を得るのは難しいものです。にも関わらず、そこだけに注力すると、プレゼンが無機質でつまらないものになってしまうと言うジレンマも。ならば、3分間でできるかぎり興味を持ってもらい、もう少し詳しく話が聞きたいと思わせてみてはいかがでしょう。
もちろん、そのためには内容に関して、最低限の理解をもってもらうことも必要です。
短時間で興味を持ってもらうために
興味を持ってもらえる話し方とは…「1」「2」のどっち?
■プレゼン1
「この企画では、Xという成果を得るために、Yという手段をとります。Yとは具体的には…」
■プレゼン2
「この企画では、Yという手段により、Xという成果を目指します。Xという成果について詳しく述べると…」
上の2つのプレゼンで、より明確にメリットを打ち出して話をしているのはどちらでしょうか?答えは「プレゼン2」ですよね。
プレゼンテーションにおいて、聞き手のメリットは多くの場合、「結果」「成果」と置き換えることができます。プレゼンテーションの内容を実現した後にある、「あるべき姿」をありありと表現することで、聞き手のイメージをかきたてる。それができれば、そのショートプレゼンテーションは次につながるはずです。
ショートプレゼンはテレビCMに似ている
補足ですが、「短い時間で、端的にメリットを説明し、興味を持たせる」……そのショートプレゼンテーションの過程は、テレビCMにも似ています。たとえば、通信教育のCMに「詳しくは今朝の朝刊で」と持っていくパターンのものがあります。これぞ、興味を持たせて次につなげる短時間プレゼンのお手本!こうした身近なお手本から学んでいけば、ショートプレゼンテーションもスクスク上達するでしょう。
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