「素直な心」とは?

その心はコーチングに通じる
「素直って言われても、子どもじゃあるまいし……」
「そんな精神論で部下が動くんですか?」

こんな疑問の声があるかもしれません。まずは、「素直な心」とはどういう心を指すのか、もう少し詳しく見てみましょう。

1) 私心にとらわれない:私利私欲にとらわれることのない心、私心にとらわれることのない心
2) 耳を傾ける:だれに対しても何事に対しても、謙虚に耳を傾ける心
3) 寛容:万物万人いっさいをゆるしいれる広い寛容の心
4) 実相が見える:物事のありのままの姿、本当の姿、実相というものが見える心
5) 道理を知る:広い視野から物事を見、その道理を知ることのできる心
6) すべてに学ぶ心:すべてに対して学ぶ心で接し、そこから何らかの教えを得ようとする謙虚さを持った心
7) 融通無碍:自由自在に見方、考え方を変え、よりよく対処してゆくことのできる融通無碍の働きのある心
8) 平常心:どのような物事に対しても、平静に、冷静に対処してゆくことのできる心
9) 価値を知る: よいものはよいものと認識し、価値あるものはその価値を正しくみとめることのできる心
10) 広い愛の心: 人間が本来備えている広い愛の心、慈悲の心を十二分に発揮させる心

いかがでしょう? 幸之助氏によると、「素直な心」とは上の10の内容を持った心です。あなたが自分の心を振り返ったときに、それぞれについて10点満点で点数を付けるとしたら何点がつくでしょう?

「素直な心」になるために


点数をつけてみていかがでしょう? おそらくすべてが10点満点の人はいないと思います。また一方で、すべてが1点の人もいないでしょう。あなたができているところ、そしてできていないところの両方があるはずです。

もし、すべてが10点満点になったときに、あなたはどんな上司になっているでしょう? それが無理だとしても、現状から1点上がったとしたらどうでしょう? おそらくそれは手の届くところにあるはずです。まずはそれを目指してみましょう。

そんな上司のあなたの周りにいる部下はどうなっているでしょう? 自分はもちろん、部下の可能性が見えてきませんか?

幸之助氏は「素直な心」になるための実践として、次の10カ条を挙げています。つよく願う・自己観照・日々の反省・つねに唱えあう・自然と親しむ・先人に学ぶ・常識化する・忘れないための工夫・体験発表・グループとして

まずは第1カ条の「つよく願う」ことから始めてみましょう。「素直になりたいとつよく願う」のです。「そんな当り前のこと」とバカにしてはいけませんよ。
あの京セラ創業者の稲盛和夫氏の成功を支えたのは、松下幸之助氏の講演で聴いた「まずは思わなかったらそうはならない」の一言でした。なんとも当り前かもしれませんが、まずは「部下がのびのび働ける上司になりたい!」「素直になりたい!」とつよく願うことです。

【参考書籍】
■『素直な心になるために』(松下幸之助著 PHP研究所)

【関連サイト】
■「部下もお客も「したい」が大事」
■「使っている言葉から自分自身を知る――部下を批判する上司はダメ上司?」
■「「上司の悩み」解決シリーズ 5――部下の目標意識が低いんです」
■「「選手まかせ」のチームの強さの秘密はここにある!――ジーコジャパン成長のメカニズム」
■「「上司の悩み」解決シリーズ 4 部下が動きません」
■「「上司の悩み」解決シリーズ2 会議で意見が出ないんです……」
■「もしやその原因は上司のあなたかもしれません――なぜあいつはダメな部下なのか?」

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