コーチング/人材育成・組織作り

使っている言葉から自分自身を知る 部下を批判する上司はダメ上司?

「あの部下のせいで……」。自分の部下のことを愚痴る上司。実は自分がダメ上司だと言い触らしているのと同じ。言葉は思いがけないメッセージを伝えています。言葉の恐ろしさを知り、そのパワーを活用しましょう!

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド


「あの部下のせいで……」。自分の部下のことを愚痴る上司。実は自分がダメ上司だと言い触らしているのと同じです。言葉は思いがけないメッセージを伝えています。言葉の恐ろしさを知り、そのパワーを活用しましょう!


《CONTENTS》●部下の愚痴を言っていませんか?(1P目)●愚痴る言葉の裏に隠されたメッセージ(1P目)●まずは自分の言葉に気づく(2P目)●自分に問いかけてみる(2P目)●「で、あなたはどうしますか?」(3P目)●未来と自分は変えられる(3P目)

部下の愚痴を言っていませんか?

部下よりも実はあなた自身が問題かも?
「あの部下には本当にイライラする」
「あの部下のせいで私は苦労させられる」
「あの部下さえいなければもっといいチームになるのに」


あなたはこんな言葉を口にしていませんか? もしくは、あなたの周りにはこんな言葉を口にするマネジャー、リーダーはいませんか?

どこかのプロ野球チームの監督ではありませんが、自分のことは棚に上げて、部下のことを批判する上司。話している本人は気がつかないかもしれませんが、実は部下について批判しながら、自分自身がどういう人間かも同時に語ってしまっているのです。

部下の無能さを話しているつもりでも、実は上司である自分自身の無能さを話しているのかもしれませんよ。

愚痴る言葉の裏に隠されたメッセージ

それでは一つの例を挙げてみましょう。

「あの部下には本当にイライラする」

とても簡単な文章ですが、よく見るとこの文章に因果関係が含まれていることに気づきませんか? 因果関係。つまり、何かの原因が特定の結果を導くという関係です。

原因:「あの部下」→ 結果:「自分が本当にイライラする」

この文章が伝えている裏のメッセージは、「部下によってコントロールされている自分(上司)」。

この上司は意識していないかもしれませんが、「イライラ」という自分の感情の責任を部下に委ねてしまっています。つまり、自分が部下に対して無力である、被害者であることを伝えているのです。

あなたが日常使っている言葉にちょっと意識を向けてみてください。いままで気が付かなかったかもしれませんが、自分が無力な存在であることを周りに伝え続けていたかもしれません。

部下のコントロールから逃れるには? 次ページへ>>
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