「このままでは議論の収拾がつかない」「まだまとめるには早い」。会議では、拡散させる力と収束させる力の対立が起こりがちです。とはいえ、拡散と収束は会議においてはどちらも必要な要素です。どうしたらこの二つの力を使いこなせるのでしょう? 今回はそのポイントをご紹介します。

《CONTENTS》●会議に現れる二つの「場」(1P目)●「ロゴスの場」と「カオスの場」(1P目)●緩めては締め、締めては緩めを繰り返す(2P目)●全体が同じモードで議論することが効果的(2P目)

会議に現れる二つの「場」

ある企画会議が行われている会議室。会議開始10分後に様子をのぞいて、発言を聴いてみると……。
「このサービスはインターネットだけでなく、携帯電話サイトでも展開できますね」
「20代だけでなく、団塊世代向けのサービスがあってもいいんじゃない?」

そして、会議開始40分後。再び会議をのぞいて発言を聴いてみると……。
「これは具体的にはどうやって実現させるんだ?」
「この中から、実際にやることを一つ決めよう」

さて、会議開始10分後と40分後。会議の場の雰囲気にどんな違いを感じますか? どちらの場に広がる感覚を受けますか? 逆に狭まっていく感覚を受けるのはどちらでしょう?

そうです。開始10分後の場はアイデアがアイデアを生んだり、あれもこれも考えようとして、広がっていく拡散モードの場です。一方、40分後の場は行うことを絞ったり、具体的に考えようとして狭まっていく収束モードの場です。

会議の場は、いつもこの二つの場に大きく分けることができます。

「ロゴスの場」と「カオスの場」

グロービス・マネジメント・スクールでマーケティング等を教えている松林博文さんは、この二つの場をそれぞれ「ロゴスの場」・「カオスの場」と名づけ、その特徴を以下の表のように整理しています。(雑誌『Think! Winter 2004 No.8』(東洋経済新報社)内の記事「思考モードによる「場のマネジメント」」より) 



この二つの場はどちらが良い・悪いではなく、ただ性質が異なるだけです。松林さんは、ビジネススクールや英会話学校などの学びの場に長年たずさわるなかで、会議では「場の読み方」がとても重要であることに気づいたと言います。

会議の場においても、一方的に自分のスタイルを押し付けるのではなく、その場の雰囲気を読み、そこで何が求められているのかに応じて、働きかけていくことが必要なのです。


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