同じものを別の場所から見ていませんか?楽しく・シンプル・パワフルな方法戦わずに一緒に協力しようと思っても、それでも議論がかみ合わず、前に進めないこともあります。例えば、次のような議論になることはありませんか?「それをやるためには、こんなアイデアもあるよ」「もうちょっと冷静になって考えてみようよ」「今はいろいろとアイデアを出してみるときだよ」「お金とか、ほかのリスクのことも考えなきゃ」どれも必要ですが、これでは「ああ言えば、こう言う」状態になって、なかなか話が前に進んでいきません。まるで、ある家を東西南北、そして上下の6つの方向から6人がそれぞれ家を見ていて、「これが本当の家の外観だ!」と主張しあっているのと同じことです。参加者にはさまざまなタイプの人がいます。どんどんとアイデアを出すのを好む人。現実を常に考えている人。リスクを考え、問題点を指摘する人。同じものを見ていても、人によって見えるところが違い、かみ合っていかないこともあります。議論はやめて、「6つの帽子」をかぶってみようこの綱引き状態の無駄をなくし、「一度にたった一つの事をする」ことを提唱しているのが、デ・ボーノ氏の「シックス・シンキング・ハット(6つの考える帽子)法」です。これは6人が一緒に家の周囲を歩き回り、それぞれの側面を同時に見ている状態で話し合うことです。あるテーマについて「常に全員が同じ視点」から見る。これによって、無駄な議論・対立を無くすことができるのです。その視点として用意されているのが以下の「6つの帽子」です。白い帽子=客観的な事実と数値(データ)赤い帽子=怒りや情熱などの感情黒い帽子=警戒と注意、考え方の弱点黄色い帽子=積極性、希望、肯定的な考え方緑の帽子=創造性、新しい考え方の誕生青い帽子=冷静さ、調整、考え方のプロセス、帽子の使い方の統制(詳しくは『会議が変わる6つの帽子』(エドワード・デ・ボーノ著 川本英明訳 翔泳社)を参照ください。)全員が一度に同じ帽子をかぶり、そして帽子を次々と変えることで、協力しつつ、しかも多様な視点から考えることが可能になるのです。「味方同士でボールを奪い合ってどうするの?」「ここはみんなで○○色の帽子をかぶってみよう!」こんな問いかけ・呼びかけをしながら、会議を「論争の場」「戦いの場」から、「協力の場」「創造の場」へと変えていきましょう!【参考書籍】■ 『会議が変わる6つの帽子』(エドワード・デ・ボーノ著 川本英明訳 翔泳社)【関連サイト】■「座り方を変えれば、会議が変わる(前編)」■「座り方を変えれば、会議が変わる(後編)」■「「上司の悩み」解決シリーズ2――会議で意見が出ないんです……」■「会議やデートで戦ったり、我慢して疲れていませんか? ――迎合せず対抗しない男の質問術」■「9つのマスがあなたをパワーアップ!(1)」■会議を効率的・効果的に運営する【編集部おすすめの購入サイト】Amazonでコーチング関連の書籍をチェック!楽天市場でコーチング関連の書籍をチェック!前のページへ12※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。