極上の昼和食
では、昼5000円のコースから料理を御紹介。・先附
雲丹と帆立、花山葵を使った先附 |
それにしても、最初の一皿が雲丹と帆立の組み合わせで始まるなんて、昼5,000円とは思えないほどのコストパフォーマンスの高さ! これは嬉しいスターターですね。俄然、次からのメニューが愉しみになってきます。
・椀物
海老入り飛竜頭と煮麺の椀物 |
・お造り
お造り盛り合わせ |
・八寸
春季の八寸 |
とりわけ「天ぷら」と「鮨」、それに「のれそれ」の卵綴じが印象に残る秀逸の仕上がりで、天ぷらは極みともいうべき揚げ具合でしたし、鮨も酢の塩梅と凝固感、素材との一体感が文句ナシ。卵綴じも「のれそれ」の食感が余韻として残る絶妙の火入れ加減! 和を極めた料理人の凄味というか、春を見事なまでに具現化した華のある八寸でした。
その店の実力は椀物で分かるといいますが、盛り付けのセンスや手間暇のかけ方は、八寸で分かると思うのです。
・炊き合わせ
筍と車麩の炊き合わせ |
味わいも、ベースとなる出汁が、程良い甘さの山菜と合わさり、
渾然一体の仕上がりを魅せつけてくれます。まさに匠の技ですね。
次ページでは、旬を活かした炊き込み御飯や水菓子を御紹介します