2010年からが正念場
ウイスキーと料理のマリアージュ |
ハイボールで馴染んだ人たちをどれだけウイスキーの深い熟成感のある香味の世界へ誘うことができるか。ウイスキーの旨味を実感していただけるか。ハイボール・ブームで終らせないためには2010年からの戦略にかかっているといえる。
シングルモルトの技術やテースティングノートという語り口では、マニアを生むだけで、広くウイスキーファンを増やすことにはつながらない。昨年、シングルモルト製品は淘汰され、売れ筋ブランドが決ってくるだろうとわたしは書いたが、その通りになりつつある。マニアックなカタログ的な情報よりも、ウイスキーの飲み心地の良さ、深みや優しさといったものを職人の情熱とともに伝えて行かなければ、新しいウイスキーの世界観を構築することはできないだろう。
そう、わたしの言いたいのは、復活ではなく、新しい世界なのだ。
2009年のジャパニーズウイスキー・シーンにおいて響12年がひとつのアクセントになったように、ブレンデッドウイスキーの重層的な香味、バランスの良さが再び見直されるかどうかも重要となる。
言いたいことはたくさんあるが、このくらいにしておく。アワードのマリアージュの味わいがなかなかよかったので、それを紹介する。
マリアージュを参考にしていただきたい
ウイスキーとショコラのマリアージュ |
「響12年と鯛ブロッコリーニタブナード」/はちみつのコクを効かせたソースが上品に絡む。
「山崎12年と京都風和牛ロースの香り焼き」/伏見唐辛子と和牛の角切りを葱味噌で品良く整える。
「白州12年と三陸産天然ホタテ貝」/香ばしいニンニクをまぶした香り高い一品。
「ザ・マッカラン12年とフランスランド産鴨のフォアグラ」/フォアグラの濃厚でふくよかな味わい。
「ボウモア12年とノルウェー産スモークサーモン」/サーモンのスモーキー感がほどよい。
「グレンフィディック12年と真鴨のスモーク無花果のコンフィ添え」/ソースはマスタード。
「ラフロイグ10年とセレクテッドスモークチーズ」/スモーキーなチーズをセレクトしたもの。
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