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ウイスキー&バー/ウイスキー、おススメのこの一瓶

1回酒質の高い日本のウイスキーを教える(2ページ目)

スコッチウイスキーのモルト原酒の格付けを例にしながら、いま世界を魅了しているジャパニーズウイスキーのことを伝える。私はもっと日本のウイスキーに目を向けて欲しいと願っているから、あと1~2回はつづける。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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ドレスアップ・モルトとは

まずトップ・ノッチとはどんなモルト原酒か。簡単にいえば、ブレンデッドのドレスアップに使われる原酒のこと。ドレスアップとはそのモルト原酒を加えることで、より香味が引き立ち、華やかさが増すということ。
ブレンダーが欲しがる原酒であり、トップ・ノッチの名のものを製品として見た時には必ずしも人気の高い売れ筋のシングルモルトを生んでいる蒸溜所のものとは一致しない。

山崎白州18
山崎18年と白州18年。価格はともに¥20,000。
また最も下のクラスはパッカーとかフィラーと呼ばれる。これらはモルト感、厚みを出すために量で勝負というものだ。

ただトップ・ノッチでなくても重要な役割を担うモルト原酒はある。アイラモルトはその典型といえ、シングルモルトの製品として見た時にかならずしも売れ筋とは異なる、といったのはこのことなのだ。

アイラモルトはスモーキーさを生むだけでなく、少量入れることでキックというか香味の芯をつくる。

ボーナスで2万円使え

ここで白州に戻る。響をブレンドする上で、白州もまたそうした大切な脇役ではなかろうか、と私は思うのだ。
山崎の多彩な原酒とともに、白州の多彩な原酒が寄り添うことでジャパニーズブレンデッドの傑作、響が生まれるのだ。

シングルモルトの白州も私は好きだ。長年飲んでいると、どんどん酒質が高くなっているのがわかる。山崎蒸溜所が80有余年。白州の歴史は30有余年。この年月の差が現段階の原酒のポテンシャルの違いだと思うし、それゆえに白州はまだまだ良くなると思うのだ。

香味タイプがグレンフィディックを超えるほどのものに高まると面白いし、また実験的に3回蒸溜をおこなってオーヘントッシャン的なジャパニーズモルトが生まれてもいい。天然水 南アルプスを使いさらにどういう香味に成長させていくか興味がある。これは私の勝手な期待でサントリーウイスキー関係者には大きなお世話だとは思う。

どうしてこんなことを書くのか。いつもの通り、ジャパニーズにもっと目を向けて欲しいからだ。響21年、山崎18年、白州18年。これらはすべて¥20,000。高い。でもボーナスシーズンが近い。どれか、ちょっと買ってみてはどうだろう。
年末年始、こういう上質な酒とともに過ごせたら気分は最高だ。そしてジャパニーズの素晴らしさを実感していただきたい。

同シリーズ、世界はいま、ジャパニーズ
第2回『いい蒸溜所とは未来を語れること』
第3回『世界の名ブレンダー、山崎に集う』も是非、ご一読いただきたい。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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