190mlの紹介は女性向き
山崎の樽出原酒15年貯蔵は56度とアルコール度数が高い。文字どおり樽出しそのままの度数だが、なかなかの深味があって旨いのだ。これを紹介するとはエライ。そして190mlを紹介したのは慧眼だ。スタンダード・サイズは600mlで¥10,000。値段はともかく、190mlってのは女性読者にとってはほどよい量(前回の『父の日に贈りたいウイスキー』参照)といえ、またおみやげで持ち帰る時にも重量の負担が少ない。エライな。
見開きごとに名物が紹介されている。写真を見るだけでも愉しめる。 |
でもこのサイトはウイスキー&バーだもんね。やっぱりウイスキー、美酒に合う旨いつまみを紹介しなくちゃならない。
美酒に合う旨いもんは、これかな
まずは栗玄という店の『和洋』(1袋¥550)というお菓子。これがウイスキーと合いそうで、一度食べてみたい。文章を簡単に説明すると、おこしの技を駆使してアーモンドを飴でコーティング。コーヒーをプラスして苦みと深みを得たものらしい。ミルクキャラメルのような味とも書いてあり、またガリッとやればアーモンドの香ばしさが口中に広がるらしい。
うーん、山崎の樽出原酒をストレートで飲みながら、食べたい。
もうひとつだけ気になったものを紹介すると、これはまったくもって私の好みだ。あばらや、って店の『さば寿司』(1本20切れ入り¥2,300)。さば寿司が大好きなものでご免なさい。
これは文章を読むとほんとうに食べたくなる。だから説明しない。気になるならすぐ書店で買い求めなさい。そしてすぐ読め。
書き出しがいいんだ。行きつけのスナックで飲んでいたら、常連客のひとりが、手みやげに持ってきた、というところからはじまる。バーじゃなくてスナックってところがまた味わい深い。で、さば寿司ときたもんだ。すぐに食べたくなっちまう。
これはちょっと甘めのハイボールがいいか、それとも多少スモーキーさを感じさせるハイボールがいいか。ソーダでなくて薄目の水割りか。このさば寿司を食べる時に飲むウイスキーを勝手に想像して楽しんでいる。
樽出原酒15年貯蔵なら、ストレートか氷なしの水割りか。さてどうするか。美酒と旨い肴の組み合わせのイメージばかりがふくらむ。
まあ楽しい一冊だから読んでみて。大阪ってとこは、という感覚もよくつかめる。ただの美味紹介じゃないところがいい。
前回の同シリーズ『父の日に贈りたいウイスキー』もご一読いただきたい。